金・銀週間展望=堅調、米FRB議長の利下げ示唆や理事解任騒動で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
             [9月1日からの1週間の展望]
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   週間高低(カッコ内は日)   2026 年  6 月限  8 月 25 日〜 8 月 29 日
        始 値   高 値    安 値    帳入値   前週末比
  金          16,040    16,286 (29)   16,018 (25)     16,240        +218
  銀           180.0     182.9 (26)    180.0 (25)      181.8        +1.9
 プラチナ       5,924     5,989 (25)    5,849 (27)      5,866         -54
 パラジウム     5,300     5,300 (25)    5,300 (25)      5,300           0
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  NY貴金属(カッコ内は限月)      | 東京外為・株式/NY原油
        28  日終値  前週末比  |        終 値      前週末比
  金       (12) 3,474.3     +55.8   | ドル・円    147.08      1.35 円高
  銀       (12) 3,970.3     +14.8   | 日経平均  42,718.47        +85.18
 プラチナ   (10) 1,361.7      -1.4   | NY原油 (10)  64.60         +0.94
 パラジウム (12) 1,126.40    -13.80  |* ドル・円は15時45分現在、原油は 28日
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【前回のレビュー】
 金は米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測と好調な経済指標でもみ合い、とし
た。
 金はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の利下げ示唆や、トランプ米大統領の
クックFRB理事の解任発表による米FRBの独立性に対する懸念を受けて買い優勢と
なった。現物相場は7月23日以来の高値3422.73ドルを付けた。金先限は7月
23日以来の高値1万6324円を付けた。
 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長はジャクソンホール会議の講演で、雇用へ
の下振れリスクの高まりに言及し、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げ
に着手する可能性を示唆した。ただインフレは引き続き脅威であり、今後の利下げは慎
重に進めるという認識を示した。またウォラー米FRB理事は、労働市場の崩壊を防ぐ
ため、来月の利下げと今後3〜6カ月のさらなる利下げを支持すると述べた。一方、ト
ランプ米大統領は、クック米FRB理事が住宅ローン申請書類を巡り不正を働いたとす
る大統領側近の指摘を受け、解任に踏み切った。同理事は米大統領による解任通告に対
し、連邦裁判所に提訴した。また訴訟が続く間は米FRBが解任措置を取ることを禁じ
る暫定的差し止め命令を求める申し立てを提出した。この訴訟は米FRBの独立性と米
大統領権限の境界を巡る重要な法的争点となる可能性があるという。米上院銀行住宅都
市委員会は、米大統領が米FRB理事に指名したミラン大統領経済諮問委員会(CE
A)委員長を巡って、9月4日に公聴会を開催する。
 第2四半期の米国内総生産(GDP)改定値は前期比3.3%増となった。個人消費
と設備投資の上方修正を反映し、速報値の3.0%増から修正された。事前予想の
3.1%増も上回った。ただ市場では下半期は関税の影響で経済成長が鈍化するとみら
れている。一方、7月の米耐久財受注は、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財
(非国防資本財から航空機を除く)の受注が前月比1.1%増となった。予想以上に増
加し、企業の設備投資が第3四半期に好調なスタートが示唆された。事前予想は0.2
%増。今後発表される米雇用統計やインフレ指標次第で9月の米連邦公開市場委員会
(FOMC)で金利据え置きの可能性もあるとみられている。
【金ETF残高は増加】
 世界12カ国に上場している金ETF(上場投信)の現物保有高は28日時点で
1155.93トンとなり、前週末比11.16トン増加した。米国で11.17ト
ン、英GBSで0.01トン増加、英ETFSで0.02トン減少した。パウエル米連
邦準備理事会(FRB)議長の利下げ示唆やクック米FRB理事の解任騒動を受けて投
資資金が戻った。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、
8月19日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは21万2590枚となり、
前週の22万9485枚から縮小した。今回は手じまい売りが1万2838枚、新規売
りが4057枚出て、1万6895枚買い越し幅を縮小した。
 トランプ米大統領は22日、ウクライナ和平に向けた進展がなければ2週間以内にロ
シアに制裁を科すと警告した。米大統領は、ロシアのプーチン大統領と最近話したと明
らかにした上で、プーチン氏がウクライナのゼレンスキー大統領を嫌っていることが両
首脳の会談実現を妨げているとの認識を示した。米ホワイトハウスのレビット報道官
は、ロシア軍によるウクライナの首都キーウに対する大規模な夜間攻撃について、米大
統領は驚いてないものの、不満に感じていると明らかにした。一方、英仏独は2015
年のイラン核合意で解除された対イラン国連制裁を復活させる手続きを開始した。国連
安保理は30日間の検討期間に入る。
【銀はドル安一服も金堅調で押し目買い】
 銀の現物相場はドル安一服を受けて上げ一服となったが、金堅調を受けて押し目を買
われ、7月25日以来の高値39.10ドルを付けた。パウエル米連邦準備理事会(F
RB)議長が利下げを示唆したが、今後発表される米経済指標次第であり、ドル安が一
服した。ただトランプ米大統領のクック米FRB理事の解任騒動でドル安が再開する
と、押し目を買われた。
 28日のニューヨークの銀ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比43.77ト
ン増の1万5332.59トンとなった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の
建玉明細報告によると、8月19日時点のニューヨーク銀の大口投機家の買い越しは
4万6549枚となり、前週の4万4268枚から拡大した。新規買い、買い戻しが入
った。
当面の予定(イベント・経済統計)
1日 ●米国・カナダ(勤労感謝の日)
   中国製造業購買担当者景況指数 2025年8月(財新)
   ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2025年8月確報(Markit)
   ユーロ圏雇用統計 2025年7月(EUROSTAT)
   英マネーサプライ 2025年7月(BOE)
2日 ユーロ圏消費者物価指数 2025年8月速報(EUROSTAT)
   米建設支出 2025年7月(商務省)
   米製造業景況指数 2025年8月(ISM)
3日 中国サービス業購買担当者景況指数 2025年8月(財新)
   ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2025年8月確報(Markit)
   ユーロ圏購買担当者総合景況指数 2025年8月確報(Markit)
   ユーロ圏生産者物価指数 2025年7月(EUROSTAT)
   米耐久財受注 2025年7月確報値(商務省)
   米製造業新規受注 2025年7月(商務省)
   米地区連銀経済報告・ベージュブック(FRB)
4日 ユーロ圏小売売上高 2025年7月(EUROSTAT)
   全米雇用報告 2025年8月(ADP)
   米貿易収支 2025年7月(商務省)
   米新規失業保険申請件数(労働省)
   米非製造業景況指数 2025年8月(ISM)
5日 全世帯家計調査・消費支出 2025年7月(総務省)
   独製造業受注 2025年7月(経済技術省)
   英小売売上高 2025年7月(国立統計局)
   ユーロ圏域内総生産 2025年4-6月期確報(EUROSTAT)
   米雇用統計 2025年8月(労働省)
   建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行
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