[今日の視点]貴金属=総じて続伸、NY高を引き継ぐ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、総じて続伸して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高を受けて買い優
勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク高を受けて堅調と
なろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は30.17ドル高
の3678.91ドル、銀が63セント高の4261セント、プラチナが12.50ド
ル高の1404.30ドル、パラジウムは2.67ドル安の1194.05ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.38/40円で、前営業日の
大引け時点から0.08円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万7600円前後、銀は199.0円前後、プラチナ
は6250円前後、パラジウムは5400円前後。
【NY金は米FRBの利下げ見通しが支援】
 金はきのうの海外市場は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しを受けて買い
優勢となった。
 金は米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しが支援要因になった。9月の米ミシ
ガン大消費者信頼感指数速報値は55.4と2カ月連続で低下し、5月以来の低水準と
なった。市場では8月確報値の58.2から58.0への小幅低下を見込んでいた。1
年先の期待インフレ率は4.8%と7月から横ばい。5年先は3.9%と前月の3.5
%から上昇した。また9月のニューヨーク連銀製造業業況指数はマイナス8.7となっ
た。前月のプラス11.9から悪化し、6月以来初のマイナスとなった。市場予想はプ
ラス5.0。17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では25ベーシスポイント
(bp)利下げが見込まれている。
 北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は、ロシアのドローン(無人機)が
ポーランドの領空を侵犯したことを受け、ロシアに近い欧州東部で防衛態勢を強化する
と表明した。ルーマニアでもロシアのドローンが領空侵犯しており、地政学的リスクの
高まりも金の支援要因である。
 銀はきのうの海外市場は、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。
【プラチナはドル安や金堅調が支援】
 プラチナはきのうの海外市場は、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。
 プラチナはドル安や金堅調が支援要因になった。米ミシガン大消費者信頼感指数速報
値やニューヨーク連銀製造業業況指数の低下を受けて米連邦準備理事会(FRB)の利
下げ見通しが強い。一方、8月の中国の経済指標は、鉱工業生産が前年比5.2%増と
昨年8月以来の低い伸びとなったほか、小売売上高は3.4%増加と9カ月ぶりの低水
準に減速した。大幅な成長鈍化を防ぐため、当局にはさらなる景気刺激策を求める圧力
がかかっている。
<今日の予定>
・英雇用統計 2025年8月(国立統計局)
・ユーロ圏鉱工業生産 2025年7月(EUROSTAT)
・独景況感指数 2025年9月(ZEW)
・米小売売上高 2025年8月(商務省)
・米輸出入物価指数 2025年8月(労働省)
・米鉱工業生産・設備稼働率 2025年8月(FRB)
・米企業在庫 2025年7月(商務省)
・米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目
MINKABU PRESS 東海林勇行

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