NY金・銀市況=反発、地政学的リスクや米政府機関閉鎖の可能性で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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            始 値   高 値   安 値   帳入値   前日比
   金      (25/10)  3734.7     3759.1      3720.0      3738.7     +  3.7
          (25/12)  3768.3     3792.3      3751.9      3771.1     +  3.0
   銀     (25/12)  4412.0     4548.0      4406.0      4511.4     + 92.2
         (26/ 3)  4469.0     4600.0      4460.0      4564.0     + 93.4
           推定出来高  前日出来高  前日取組高    (前々日比)
  金           286,907       259,836       526,067        (-  2,722)
  銀          106,041        64,037       166,138        (+    333)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。
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・NY為替   円    ユーロ  ・NYダウ          45,947.32  - 173.96
     前日  148.90/92   1.1737/39   ・ナスダック         22,384.70  - 113.16
     本日  149.78/80   1.1666/68   ・10年米国債利回り      4.17  +   0.03
・NY原油  (25/11)   64.98 - 0.01  ・SPDR保有金残高    996.85  -   3.72
注:SPDRの保有金残高は前日発表の数値。本日付けはニューヨーク時間の午後6時(日
本時間の翌日の午前8時)に更新予定。
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 ニューヨーク金、銀は反発。前日比は金が3.0〜7.8ドル高、中心限月の12
月限が3.0ドル高、銀が90.2〜96.8セント高、中心限月の12月限は
92.2セント高。
 金12月限は反発。時間外取引では、デンマークの空港でドローン(無人機)が目撃
され、地政学的リスクの高まりを受けて買い優勢となったが、買い一巡後は手じまい売
りが出て上げ一服となった。欧州時間に入ると、押し目を買われた。日中取引では、米
国内総生産(GDP)の上方修正を受けて利食い売りが出たが、米政府機関閉鎖の可能
性などを受けて押し目を買われた。
 銀12月限は地政学的リスクの高まりや金堅調を受けて買い優勢となった。
 ニューヨーク金12月限は反発。時間外取引では3760.5〜3792.3ドルの
レンジで推移、前日比32.1ドル高の3784.0ドルとなった。12月限は高寄り
したのち、デンマークの空港でドローン(無人機)が目撃され、地政学的リスクの高ま
りを受けて買い優勢となったが、買い一巡後は手じまい売りが出て上げ一服となった。
欧州時間に入ると、押し目を買われた。
 日中取引では、米国内総生産(GDP)の上方修正などを受けて利食い売りが出て
3751.9ドルまで下落した。その後は、米政府機関閉鎖の可能性などを受けて押し
目を買われ、3789.5ドルまで上昇した。
 デンマークの地方空港5カ所に大型ドローン(無人機)が飛来し、運航に一時混乱が
生じた。欧州の外交当局者らは今週、ロシアに対し、これ以上の領空侵犯があった場合
にはロシア機の撃墜を含め、全面的な対応を取る用意があると警告した。一方、第2四
半期の米国内総生産(GDP)確報値は年率換算で前期比3.8%増と、改定値の
3.3%増から上方改定された。ただ米ホワイトハウスは、連邦政府機関に対し、政府
機関が来週閉鎖されるリスクに備え、大量解雇の計画をまとめるよう指示した。
 ニューヨーク銀12月限は、時間外取引で4406.0〜4539.0セントのレン
ジで推移し、前日比91.8セント高の4511.0セントとなった。12月限は安寄
りしたのち、金堅調を受けて買い優勢となった。欧州時間に入ると、買い戻し主導で急
伸した。
 日中取引では、米国内総生産(GDP)の上方修正や金軟調を受けて4444.5セ
ントまで下落した。その後は、金堅調を受けて押し目を買われると、時間外取引の高値
を突破し、一代高値4548.0セントを付けた。
 9月24日のコメックス指定倉庫在庫は、金が前日比11万5652オンス増の
3992万2876オンス、銀は277万2884オンス増の5億2992万7973
オンス。

今日の材料
・米連邦準備理事会(FRB)のミラン理事は、 FRB政策当局者の根拠のないイン
フレ懸念に基づく高金利のため、米経済は衝撃に対しぜい弱になっているとの考えを示
した。
・欧州復興開発銀行(EBRD)は、2025年の欧州新興国、中央アジア、中東、ア
フリカ経済の成長率予測を約1年ぶりに小幅に上方修正し3.1%とした。ただ関税と
紛争の影響が26年の成長の重しになると警告した。
・米新規失業保険申請件数は、1万4000件減の21万8000件となり、市場予想
の23万5000件を下回った。
・第2四半期の米国内総生産(GDP)確報値は年率換算で前期比3.8%増と、改定
値の3.3%増から上方改定された。輸入の減少と個人消費の増加に押し上げられた。
ほぼ2年ぶりの大幅な成長率となったが、貿易政策を巡る不透明感が残ることから勢い
は鈍化しているとみられる。
・米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は、連邦準備理事会(FRB)が先週の会合で
決定した利下げについて、労働市場の冷え込みを踏まえ支持したと述べた。ただ、イン
フレ率がFRBの目標を上回り、望ましくない方向に向かっている間は、追加緩和に消
極的な姿勢を示した。
・米カンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁は、米連邦準備理事会(FRB)のバ
ランスシートを可能な限り縮小したいとの考えを示した。ダラスで開催された全米中堅
銀行連合の会合で、聴衆からの質問に答えた。
・8月の米国の財(モノ)の貿易赤字は、輸入の急減を背景に16.8%減の855億
ドルとなった。市場予想は952億ドルだった。
・8月の米耐久財受注は、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財
から航空機を除く)の受注が前月比0.6%増加した。予想外に増加したものの、コア
資本財の出荷が減少したことで、企業の設備投資の伸びが第3四半期は緩やかなペース
にとどまる可能性が示唆された。全体の耐久財受注は2.9%増。予想は0.5%減だ
った。
・8月の米中古住宅販売戸数は年率換算で前月比0.2%減の400万戸だった。市場
予想の396万戸は上回ったものの、高水準にある住宅価格と住宅ローン金利の高止ま
りが購入への壁になっている。
・トランプ米大統領は、パレスチナ地区ガザでの停戦に向け「合意に近づいている」と
いう考えを示した。
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