大阪12月限ナイトセッション 日経225先物 48060 -370 (-0.76%) TOPIX先物 3192.5 -17.0 (-0.52%) シカゴ日経平均先物 48025 -405 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 16日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。台湾積体電路製造(TSMC)が発表した2025年7~9月期決算が市場予想を上回ったとして、半導体や人工知能(AI)関連株の一角が買われた。ただし、地銀のウエスタン・アライアンス・バンコープ やザイオンズ・バンコーポレーション が融資を巡る懸念から急落。信用リスクの高まりによって銀行株全体に売りが広がり、相場の重荷になった。米中の貿易摩擦が激化しかねないとの懸念や、米政府機関の一部閉鎖が続いていることも引き続き売りにつながっている。 S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、家庭用品・パーソナル用品、食品・飲料・タバコが上昇した一方で、保険、銀行、食品・生活必需品小売の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、セールスフォース 、プロクター・アンド・ギャンブル 、キャタピラー 、エヌビディア が買われた。半面、ビザ 、トラベラーズ 、ナイキ 、ウォルマート が軟調。 シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は大阪比405円安の4万8025円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比50円高の4万8480円で始まり、ロング優勢の流れのなかで4万8540円まで買われる場面もみられた。ただ、米国市場の取引開始後に軟化すると、やや荒い値動きが続くなかで終盤にかけて4万7780円まで下げ幅を広げている。引け間際にショートカバーとみられる動きが入り、4万8060円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションでは米国市場の下げが嫌気された形だったが、ボリンジャーバンドの+1σ(4万7540円)を上回っての推移が続いたことで、+2σ(4万9090円)とのレンジが意識されやすい。一時4万7780円まで売られたものの、4万8000円を上回って終えていることで、4万8000円固めを意識した押し目狙いのロング対応に向かわせよう。 米国市場が下落するなかで、TSMCの決算を手掛かりに半導体株の一角が買われており、フィラデルフィア半導体(SOX)指数は小幅に上昇している。TSMCの決算については前日の時点で織り込まれているものの、決算を受けた米ハイテク株の上昇は、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。 また、楽観は禁物ながら自民党の高市総裁は、日本維新の会の吉村代表と会談し、連立政権の発足を視野に、政策協議が始まった。高市総裁は首相指名選挙での協力も要請しており、維新が応じれば、高市首相誕生の公算が大きくなる。昨日はソフトバンクグループ<9984>[東証P]が最高値を更新するなど高市トレードが再燃するなかにおいて、ショートは仕掛けにくいだろう。 米中の貿易摩擦への警戒から積極的なロングは限られそうだが下値の堅さは意識されやすく、+1σと+2σとのレンジ内での推移のなかで、オプション権利行使価格の4万7750円から4万8750円でのレンジを想定。 16日の米VIX指数は25.31(15日は20.64)に急伸した。一時19.85まで下げる場面もみられたが、200日移動平均線(19.33)が支持線として意識される形で、その後25.43まで上昇する動きもあった。米中貿易摩擦への懸念のほか、米金融業界の信用リスクの高まりが嫌気されたようだ。リスク回避に向かわせており、慎重な姿勢になりそうである。 昨日のNT倍率は先物中心限月で15.08倍に上昇した。高市トレードの再燃が意識される一方で、来週に予定されている首相指名選挙を見極めたいとして、TOPIX型でヘッジする形によってNTロングに振れやすくなりやすいだろう。2021年5月以来の水準まで上昇しており、同年2月高値の15.68倍が射程に入ってきた。 株探ニュース
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