【これからの見通し】新たなドル売り材料、米地銀の信用問題 ドル円は149円台に突入 昨日のNY株式市場では銀行株が売り浴びせられた。米地銀の不正融資問題が新たなドル売り材料として加わっている。銀行の融資先の信用リスクが表面化し、金融機関の信用不安が市場を揺るがせている。 東京市場ではドルが全面安となっている。ドル円は150円の節目を下回っている。ユーロドルは1.17台乗せ、ポンドドルは1.34台後半へと水準を上げてきている。クロス円は売買が交錯して方向性に乏しく、ドルストレートでのドル安が目立っている状況だ。 このあとの海外市場で米地銀の信用問題を受けた株安やドル安の動きが継続するのかどうかが注目される。株式市場では銀行株への売り圧力が警戒される。また、様々な材料で金相場が高騰しているが、短期的にはやや高値波乱の様相も呈しており、週末に向けた調整の動きにも注意を払いたい。いずれにせよ、各市場とも波乱含みのボラタイルな状況になっているようだ。 経済指標の発表予定は、ユーロ圏消費者物価指数(HICP・確報値)(9月)、カナダ国際証券取扱高(8月)など限定的。ユーロ圏CPIは確報値ということもあり、市場の注目度は低い。市場予想も速報値と同水準になっている。 発言イベント関連では、ピル英中銀チーフエコノミスト、ナーゲル独連銀総裁、グリーン英中銀委員、サレム・セントルイス連銀総裁、ブリーデン英中銀副総裁、レーン・フィンランド中銀総裁などが経済会議などに出席する。週末からは米金融当局者が経済見通しや金融政策についての発言を差し控えるブラックアウト期間に入る。それを控えてセントルイス連銀総裁の発言内容を確認しておきたい。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。