ドル円は150円台での振幅、自民と維新の連立合意で次の展開待ちに=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル円は150円台での振幅、自民と維新の連立合意で次の展開待ちに=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、ドル円はが150円台での振幅となっている。本日正式に自民と維新の連立合意が発表された。これであすは高市首相の誕生となる。東京市場ではいわゆる高市トレードで151円台に乗せたあと、調整売りや高田委員のタカ派発言などで150円台半ばへと売り戻された。ロンドン序盤には150円台前半へと一段安となる場面があった。日銀が来週の決定会合で今年の成長見通しを小幅に上方修正するとの一部報道が円買いを誘っていた。ただ、高市自民総裁が経済対策を強調したこともあり150円台後半へと買い戻されている。ユーロ円は東京市場での176円台前半を高値に、ロンドン序盤には175円台前半まで反落も、その後は175円台後半へと下げ渋っている。日本の政局に関する不透明感が払しょくされたことで通貨オプション市場では、円関連の短期ボラティリティーは低下している。一方、欧州ではフランス関連の話題が多かった。先週末には米格付け会社が仏格下げを発表。ただ、きょうの仏債利回りの上昇は比較的小幅にとどまった。しかし、フランス大手銀行の急落や、ルーブル美術館の盗難事件などフランスは受難だ。そのなかでドル相場は全般に小動き。ユーロドルは1.16台半ばから後半で、ポンドドルは1.34台前半での揉み合いに終始。ユーロ対ポンドでも目立った動きはみられていない。

 ドル円は150円台後半での取引。東京市場ではいわゆる高市トレードで150円台半ばから151.20付近まで上昇した。しかし、午後には高田日銀審議委員のタカ派発言などを受けて150.50付近まで反落。その後は150円台後半に下げ渋った。しかし、一部報道で来週の日銀決定会合で今年の成長見通しを小幅に上方修正するとの報じられると、再び売られて安値を150.28付近に広げた。明日首相に選ばれる予定の高市氏が、しっかりと経済対策合を打つことを強調すると150円台後半へと下げ渋っている。欧州株や米株先物は総じて底堅く推移している。

 ユーロドルは1.16台半ばでの取引。本日のレンジは1.1651から1.1676までにとどまっており、ドルストレートは小動き。ユーロ円はドル円とともに激しく上下動。東京午前の176.37付近を高値に、ロンドン序盤には175.25付近まで安値を広げた。その後は175円台後半で推移している。対ポンドでは目立った方向性を示していない。先週末にフランス債が格下げされたが、週明けのフランス債利回り上昇は3bp程度と限定的。対ドイツ債利回り格差も目立った変化はみられていない。ただ、仏銀大手の急落とともに仏CAC指数は株高の広がりを享受できず、小幅安となっている。

 ポンドドルは1.34台前半での取引。ユーロドルと同様に1.3406から1.3443までの狭いレンジにとどまっている。ポンド円は東京午前の203.11付近を高値に、ロンドン序盤には201.80台とオセアニア朝方につけた安園201.82付近に並んだ。その後は202円台前半へ下げ渋り。ユーロポンドは0.8678から0.8698でのレンジで方向性に欠ける揉み合いとなっている。 
 
minkabu PRESS編集部 松木秀明

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