円売り優勢、高市首相の誕生で ドル円は一時152円台乗せ=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
円売り優勢、高市首相の誕生で ドル円は一時152円台乗せ=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、円売りが優勢。ロンドン朝方にかけてはいったん円買いが入る場面があったが、ロンドン勢の参加とともに再び円売りが強まっている。ドル円は一時152円台乗せと、1週間ぶりの高値水準となった。クロス円も買いが広がり、ユーロ円は176円台半ば、ポンド円は203円台前半へと一段と上昇している。円売りの背景としては、高市首相の誕生が材料視されている。積極財政や利上げを急がない姿勢などが円売りにつながっている。きょうは日経平均が一時5万円に接近する場面もあり、市場は歓迎ムードだ。海外勢にとっては日銀関係者が10月利上げを急がずとする報道も後押しとなり、円キャリー取引が行われやすい局面になっている。ドル円の上昇とともに、ドル買いが波及している。ユーロドルは1.16手前へ、ポンドドルは1.33台後半へと軟化。月末にかけての米中貿易合意への期待や、米NEC委員長が米政府機関閉鎖の終結を予測したことなどもドル買いの支援材料として指摘されている。

 ドル円は152円付近での取引。東京午前につけた150.47付近を安値にとして、その後は売買が交錯しながらも水準を上げてきている。高市氏が首相に選出されると一時調整に押される場面もあったが、ロンドン時間には再び円売りが強まっている。足元では152.05付近へと高値を伸ばしている。

 ユーロドルは1.16台前半での取引。ドル円の上昇とともにドル買いが優勢になっている。ユーロドルは東京午前の1.1655付近を高値に軟調に推移しており、足元では安値を1.1607付近まで広げている。ユーロ円は円売りを受けて上昇。東京午前の175.36付近を安値に買われ、ロンドン市場では高値を176.52付近に伸ばしている。対ポンドでは方向性に欠ける動き。

 ポンドドルは1.33台後半での取引。東京午前の1.3416付近を高値に売られ、足元では1.3366付近に安値を広げている。ポンド円は円売りを受けて上昇。東京午前の201.82付近を安値に、足元では203.34付近に高値を伸ばしている。ユーロポンドは0.8678から0.8694までのレンジで売買が交錯している。日本時間午後3時発表の9月英公共部門純借入額は202億ポンドと前回の153億ポンドから拡大したが、特段のポンド売り反応は見られなかった。
 
minkabu PRESS編集部 松木秀明

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。