貴金属は、急反落して寄り付く見通し。金と銀はニューヨークの大幅反落を受けて 急反落が見込まれる。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨークの大幅反 落を受けて急反落を予想。1ドル=151円台後半の円安が下支え要因。 買い過剰感は緩和される。序盤から前半の取引で金先限が2万0500円、プラチナ 先限が7050円を維持できるかに注目したい。金先限の終値での相対力指数(RS I)は61台まで低下。一時、90超えまで暴騰し、過熱感があったが、夜間取引の下 げで過熱感はかなり和らいだ。押し目買いが喚起されるかに注目。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は210.73ドル 安の4125.04ドル、銀が314セント安の4862セント、プラチナが66.6 0ドル安の1544.40ドル、パラジウムは80.19ドル安の1409.71ド ル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=151.92/94円で、前営業日の 大引け時点から0.62円の円安。 先限の寄り付き目安は、金が2万0550円前後、銀は220.3円前後、プラチナ は7090円前後、パラジウムは7000円前後。 【NY金は急伸後の反動安、4100ドル割れからは下げ幅を縮小】 金は21日の取引で約250ドルの下げ幅を記録。今月13日以降、上値追いとな り、史上最高値を複数回、更新した後の反動安場面を迎えた。21日の下落だけで今月 13日から20日にかけての上げ幅を概ね相殺した。米政府の一時閉鎖が今週中に終了 する可能性が浮上していることや、緊張の高まりが懸念されていた米中関係については 米トランプ大統領がこのところ中国との関係は良好、とする発言を相次いで行い良好な 関係性であることを強調していることで、貿易摩擦の激化に対する警戒感が和らいでい る。これらは13日以降の金押し上げ要因だったが、21日の下落でこれらの材料は、 かなり消化した感がある。4100ドル割れからは下げ幅を縮小しており、安値拾いの 新規買いも増えたと推測。 米雇用情勢軟化やインフレ加速化に対する懸念はくすぶっている。特に雇用の軟化傾 向が続くなかで物価高が進行した場合には消費活動の停滞を招く可能性が懸念されるだ けに、24日に発表される10月米消費者物価指数(CPI)で、8月1日から発動さ れている相互関税の上乗せ分がどの程度の影響を与えているかが注目される。また、 10月末の米公開市場委員会(FOMC)での追加利下げが見込まれていることも依然 としてNY金市場にとっての買い支援要因となる。急伸後の修正が残っている可能性は あるが、21日の大幅安で過熱感を消化したと見られる一方で米財政懸念、 追加利下げ観測が引き続き買いを支援する要因になってきそう。 銀はきのうの海外市場は、ドル高傾向に加え金の大幅反落となったことで急反落とな った。 【プラチナは金大幅反落につれ安】 プラチナはきのうの海外市場は、金の大幅反落とドル高を受けて大きく値を落とし た。 プラチナは金の大幅反落が売り支援要因になった。米政府機関閉鎖が今週中に終了す るとの見方が浮上したことや、これまでの急伸後の修正のための転売を受けて金と同様 に大きく値を落とした。 <今日の予定> ◆ 日本 ◆ 【経済】08:50 貿易収支 2025年9月速報(財務省) 【工業】12:00 原油・石油製品供給統計週報(石油連盟) 【工業】14:00 石油製品給油所小売価格調査(資源エネルギー庁) ◆ アメリカ ◆ 【経済】20:00 住宅ローン申請指数(MBA) 【工業】23:30 週間石油統計(EIA)) MINKABU PRESS
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