株価指数先物【引け後】 +1σが支持線として機能する

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪12月限
日経225先物 48670 -640 (-1.29%)
TOPIX先物 3253.0 -11.5 (-0.35%)

 日経225先物(12月限)は、前日比640円安の4万8670円で取引を終了。寄り付きは4万8700円と、シカゴ日経平均先物清算値(4万8820円)を下回る形で売りが先行した。ソフトバンクグループ<9984>[東証P]がウリ気配で始まったことでショートを仕掛ける動きが強まり、現物の寄り付き直後には4万8440円まで下落幅を広げた。ただし、同水準で推移するボリンジャーバンドの+1σが支持線として機能する形となった。前場終盤にはショートカバーを誘う形により、4万8810円まで下げ幅を縮めた。

 ランチタイムでは4万8700円を挟んで狭いレンジでの推移が続き、後場中盤にかけてレンジを下抜け4万8480円まで下げたが、ここでも+1σが支持線として機能する形となった。終盤にかけてはショートカバーが入り、4万8700円近辺まで下げ幅を縮めている。

 ソフトバンクグループ、アドバンテスト<6857>[東証P]、東京エレクトロン<8035>[東証P]の3銘柄で日経平均株価を500円あまり押し下げており、先物市場でショートを誘う形となった。ただ、東証プライムの値上がり銘柄数は6割近くを占め、+1σ割れを狙ったショートを仕掛けにくくさせていた。

 米中貿易摩擦への警戒から積極的なロングは手控えられたが、+1σが支持線として機能するなかで、押し目待ち狙いの買い意欲は強かったのだろう。現物市場では三菱重工業<7011>[東証P]や川崎重工業<7012>[東証P]など防衛関連株への物色が目立つなど、高市政権の政策を意識した動きがみられていた。高市政権への期待は大きく、+1σと+2σによるレンジに沿ったトレンド形成を想定した、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

 また、ソフトバンクグループは連日大幅な下落とはなったが、2万2000円近辺で底堅さがみられていた。目先的には25日移動平均線が位置する2万1000円近辺までの調整はありそうだが、ボトム意識が高まってくると、再び日経平均型主導での上昇が期待されてきそうである。そのため、ソフトバンクグループの動向を見極めつつ、反転のタイミング待ちとなろう。

 日経225先物は週足のボリンジャーバンドでも、上向きで推移している+1σ(4万6820円)と+2σ(4万9240円)によるレンジを続けている。目先的には+1σ水準への調整は考えにくく、+2σを意識したスタンスとみておきたい。

 NT倍率は先物中心限月で14.96倍に低下した。ソフトバンクグループが売られるなかで、NTロングの巻き戻しに向かわせている。これにより+1σ(15.01倍)を割り込んでおり、同バンドが抵抗線に変わるかが注目されそうだ。

 手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万5741枚、ソシエテジェネラル証券が1万0759枚、サスケハナ・ホンコンが4014枚、バークレイズ証券が1785枚、JPモルガン証券が1704枚、日産証券が1682枚、モルガンMUFG証券が1639枚、SBI証券が1312枚、ゴールドマン証券が1181枚、ビーオブエー証券が847枚だった。

 TOPIX先物はABNクリアリン証券が2万1028枚、ソシエテジェネラル証券が1万6969枚、JPモルガン証券が5401枚、バークレイズ証券が4915枚、モルガンMUFG証券が4213枚、ビーオブエー証券が2554枚、サスケハナ・ホンコンが2470枚、みずほ証券が2382枚、ゴールドマン証券が2332枚、UBS証券が964枚だった。

株探ニュース

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