■今週の相場ポイント 1.日経平均は2週ぶり急反発、5万円大台が目前に 2.週明けロケットスタート、自維連立で不安後退 3.高市氏が首相選出、一転して材料出尽くし売り 4.米中貿易問題が再燃、リスク回避ムードの場面も 5.週末は切り返す、米中対立和らぎ買い戻しの動き ■週間 市場概況 今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比1717円(3.61%)高の4万9299円と、2週ぶりに上昇した。 今週は新政権発足への期待感が高まり、マーケットは高揚感に包まれた。米中貿易問題が再燃し、週半ばにリスク回避ムードが強まったものの底堅さを発揮。日経平均は取引時間中に4万9945円(終値ベースで4万9316円)をつけ最高値を更新した。 週明け20日(月)の日経平均は急伸。自民党と日本維新の会が連立政権樹立で合意することが明らかとなり、翌日の首相指名選挙で自民党総裁の高市早苗氏が女性初の首相に選出されることが確実視される状況に。政局不安が後退したとの見方から幅広く買いが優勢となった。日経平均は1600円を超える上げ幅で4万9000円台に突入した。21日(火)も上昇。前日の地合いを引き継ぐ格好で前場の日経平均は大きく上値を指向。5万円大台まであと一歩のところに迫ったが、後場に入ると一転して売り圧力が顕在化。高市氏が首相に選ばれ、目先材料出尽くし感が漂った。一時はマイナス圏に沈む場面もあったが、終値ではプラス圏をキープして着地した。22日(水)は小反落。前日までの急ピッチな上昇に高値警戒感が台頭した。朝方大きく下値を探った後下げ渋るなど底堅さをみせたものの、結局わずかながらマイナス圏で引けた。23日(木)も下落。トランプ米政権の対中輸出規制が伝わり、前日の米国株市場は主要3指数が揃ってマイナスに。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX)の下げもきつかった。これを受け、東京市場でも指数寄与度の大きい半導体関連株を中心に売りが広がった。24日(金)は反発。米中対立がいったん和らぎ、前日の米株市場が反発。東京市場でも買い戻しの動きが強まった。 ■来週のポイント 来週から決算発表シーズンが本格化する。相場をけん引する半導体製造装置・材料に関連する銘柄の決算は特に注目となる。また、トランプ米大統領が来日し日米首脳会談が開催、更に韓国で米中首脳会談も予定されている。市場に影響のある発言が飛び出す可能性があり、要注目だ。加えて週の後半に米FOMCおよび日銀の金融政策決定会合が控えており、こちらも目が離せない。 重要イベントとしては、国内では上記イベントのほか31日朝に発表される9月の完全失業率、有効求人倍率、鉱工業生産が注目される。海外では28日に発表される米国10月コンファレンスボード消費者信頼感指数、30日に発表される米国7-9月期GDP、31日に発表される中国10月製造業PMI、米国9月の個人所得と個人消費支出に注視が必要だろう。 ■日々の動き(10月20日~10月24日) 【↑】 10月20日(月)―― 急反発、高市新首相が期待され最高値更新 日経平均 49185.50( +1603.35) 売買高17億9405万株 売買代金 5兆2873億円 【↑】 10月21日(火)―― 続伸、5万円目前まで上昇も後場は値を消す 日経平均 49316.06( +130.56) 売買高22億4027万株 売買代金 6兆2013億円 【↓】 10月22日(水)―― 3日ぶり小反落、高値警戒感から不安定な値動き 日経平均 49307.79( -8.27) 売買高23億3733万株 売買代金 6兆1076億円 【↓】 10月23日(木)―― 大幅続落、半導体関連株を中心に売り優勢 日経平均 48641.61( -666.18) 売買高20億9277万株 売買代金 5兆1011億円 【↑】 10月24日(金)―― 3日ぶり反発、ハイテク株中心に買い優勢 日経平均 49299.65( +658.04) 売買高21億1270万株 売買代金 5兆3263億円 ■セクター・トレンド (1)全33業種すべてが値上がり (2)ロシア制裁巡る原油相場の上昇でINPEX <1605> など鉱業が値上がりトップ。資源株は出光興産 <5019> など石油、三井物 <8031> など卸売も高い (3)川重 <7012> など輸送用機器、住友重 <6302> など機械、島津 <7701> など精密機器といった輸出株も大幅高 (4)内需株は大成建 <1801> など建設、イオン <8267> など小売、SBG <9984> など情報通信が買われた (5)みずほFG <8411> など銀行、イー・ギャラ <8771> などその他金融、大和 <8601> など証券といった金融株も堅調 (6)大阪チタ <5726> など非鉄、大有機 <4187> など化学、日本製鉄 <5401> など鉄鋼といった素材株も上昇 ■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数) 1(5) サイバーセキュリティ ── 国内有力企業への被害続き注目度高まる 2(1) 人工知能 3(4) 防衛 ── 防衛費増視野に「安保3文書」見直しへ 4(2) 半導体 5(3) レアアース ※カッコは前週の順位 株探ニュース
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