【↓】日経平均 大引け| 5日ぶり大幅反落、日銀の利上げ観測を警戒 (12月1日)

配信元:株探
著者:Kabutan
日経平均株価
始値  50318.59
高値  50366.74
安値  49215.96
大引け 49303.28(前日比 -950.63 、 -1.89% )

売買高  21億6799万株 (東証プライム概算)
売買代金 5兆3835億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は5日ぶり大幅反落、一時1000円超下落
 2.米株高受け朝方は強弱観対立も、寄り後急速に下値模索
 3.植田日銀総裁の発言で、12月会合での利上げ観測高まる
 4.円高も嫌気され、AI・半導体関連株に利食い圧力顕在化
 5.値下がり数が約8割、メガバンクは金利上昇好感し高い

■東京市場概況

 前週末の米国市場では、NYダウは前営業日比289ドル高と5日続伸した。米利下げ観測を支えに主力株を中心に買いが優勢となった。

 週明けの東京市場では、リスク回避ムードのなか日経平均株価は5日ぶり反落となった。幅広い銘柄に利益確定の売りが目立っている。

 1日の東京市場は、リスクオフが鮮明となった。朝方こそ売り買い交錯で始まったが、その後日経平均は急速に下値を探る展開となり、下げ幅は一時1000円を超える場面があった。前週末の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに上昇したが、その流れを引き継ぐことはできなかった。植田日銀総裁の金融経済懇談会での発言を受けて、今月18~19日の日程で行われる日銀金融政策決定会合で利上げに動く可能性が高まったとの見方から、AI・半導体関連など主力ハイテク株などを中心に売りがかさんだ。外国為替市場では1ドル=155円台半ばまで円高が進み、これも嫌気されたもようだ。値下がり銘柄数は1200を上回りプライム市場の8割近くを占めた。全体売買代金は前週後半には2営業日連続で4兆円台まで減少していたが、本日は再び5兆円台に乗せている。

 個別では、断トツの売買代金をこなしたキオクシアホールディングス<285A>が大幅安、ソフトバンクグループ<9984>が冴えず、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>などの下げも目立つ。フジクラ<5803>の下落も目立っている。日立製作所<6501>が軟調、東京電力ホールディングス<9501>、三井E&S<7003>などが大きく売られ、ユニチカ<3103>が急落。ダブル・スコープ<6619>、第一稀元素化学工業<4082>などが大きく水準を切り下げた。

 半面、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが高く、住友電気工業<5802>も買いを集めた。ゆうちょ銀行<7182>も上昇した。Link-Uグループ<4446>、キヤノン電子<7739>、トリケミカル研究所<4369>などがストップ高に買われ、日鉄ソリューションズ<2327>も値を飛ばした。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は住友電 <5802>、スクリン <7735>、セコム <9735>、太陽誘電 <6976>、日立建機 <6305>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約20円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857>、ファストリ <9983>、SBG <9984>、フジクラ <5803>、TDK <6762>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約482円。

 東証33業種のうち上昇は銀行業、石油・石炭の2業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)保険業、(2)金属製品、(3)空運業、(4)海運業、(5)証券・商品。一方、下落率の大きかった5業種は(1)電気・ガス、(2)鉱業、(3)不動産業、(4)非鉄金属、(5)電気機器。

■個別材料株

△PRISMバ <206A> [東証G]
 PepMetics化合物の新規二環性化合物に関する特許取得。
△NSSOL <2327> [東証P]
 再編の観測報道など受けて思惑買い先行。
△トランスGG <2342> [東証G]
 年末特有の材料株物色マネーがバイオセクターに集結。
△トリケミカル <4369> [東証P]
 第3四半期決算受けて過度な警戒感も後退へ。
△ラクオリア <4579> [東証G]
 タミバロテンとがん治療薬併用投与の米国特許取得。
△SWCC <5805> [東証P]
 グループ会社がベトナム企業と日本総代理店契約を締結。
△オプトエレ <6664> [東証S]
 日本エイサーなどとの資本提携を好感。
△ミナトHD <6862> [東証S]
 26年3月期業績予想を上方修正。
△TWOST <7352> [東証G]
 取締役が自社株取得へ。
△キヤノン電子 <7739> [東証P]
 キヤノン <7751> によるTOB価格にサヤ寄せの動き。

▼昭和産 <2004> [東証P]
 323万6000株の売り出しなど発表で需給悪化を警戒。
▼レナ <4889> [東証G]
 第三者割当による新株・新株予約権発行で希薄化を嫌気。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)リンクユーG <4446>、(2)キヤノン電 <7739>、(3)トリケミカル <4369>、(4)NSSOL <2327>、(5)藤コンポ <5121>、(6)アキレス <5142>、(7)サンケン <6707>、(8)朝日工 <1975>、(9)日本高純度 <4973>、(10)SWCC <5805>。
 値下がり率上位10傑は(1)ユニチカ <3103>、(2)東電HD <9501>、(3)フジクラ <5803>、(4)テクセンド <429A>、(5)WSCOPE <6619>、(6)稀元素 <4082>、(7)宮地エンジ <3431>、(8)KLab <3656>、(9)三井金属 <5706>、(10)Aクリエイト <8798>。

【大引け】

 日経平均は前日比950.63円(1.89%)安の4万9303.28円。TOPIXは前日比40.11(1.19%)安の3338.33。出来高は概算で21億6799万株。東証プライムの値上がり銘柄数は299、値下がり銘柄数は1268となった。東証グロース250指数は683.44ポイント(16.09ポイント安)。

[2025年12月1日]


株探ニュース

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