【本日の見通し】ドル円はやや重さも、動きは限定的か 海外市場でドル円は一時154円60銭台まで売りが出る展開となった。植田日銀総裁の発言を受けて12月の日銀金融政策決定会合での利上げ期待が広がったことが円買いにつながった。短期金利市場動向からの利上げ確率は植田日銀総裁の午前の発言前までの63%から午後の会見後に84%台まで上昇する場面が見られた。今月の米FOMCでの利下げも織り込みが進んでおり、日米金利差縮小の期待がドル円の売りを誘った。 もっとも下げた後はいったん戻す展開が見られた。米債利回り上昇などを受けたドル買いが広がった。日米金利差縮小についても、米国はすでに利下げの織り込みが進んでいたこと、日銀も発言前から利上げ見通しが優勢であったことから、これ以上の大きな動きにはつながりにくいとの思惑が広がった。 この後のドル円は155円台を中心にやや売りが優勢か。154円台をいったん付けた分、一服感もあり、動き自体は落ち着いたものとなりそう。 ユーロドルは1.1600を挟んでの推移か。海外市場ではドル安を受けて一時1.1650超えも、こちらもドル安が続かず。下がると買いが出る展開が継続と見られるが、上値追いにも慎重となりそう。 ポンドドルは1.3200を割り込むともう少し調整が入るか。昨日はユーロドル同様にドル安の中で1.32台後半を付けたが、その後売りが出ている。 ユーロ円は180円台半ばでの推移。日銀の利上げ期待が重石も、動きは限定的。ポンド円は205円台半ばでもみ合い。ドル中心の推移でやや動意に欠ける動きを見せた。この後、上値がやや重い展開が見込まれるが、慎重な動きとなりそう。 MINKABUPRESS 山岡
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