【↑】日経平均 大引け| 小反発、朝高も利上げを警戒し上値は重い (12月2日)

配信元:株探
著者:Kabutan
日経平均株価
始値  49494.58
高値  49636.79
安値  49243.55
大引け 49303.45(前日比 +0.17 、 0.00% )

売買高  21億3871万株 (東証プライム概算)
売買代金 5兆2278億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は小幅反発、朝高後に漸次値を消す展開に
 2.米株安も東京市場は前日の急落の反動で買い戻しが先行
 3.日銀による利上げ思惑が重荷、実需買いは積み上がらず
 4.金利上昇警戒も、メガバンクなどには追い風材料となる
 5.67%の銘柄が下落、SBGは大商いながら下げ目立つ

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前週末比427ドル安と6日ぶりに反落した。米長期金利の上昇を受け、持ち高整理や利益確定売りが優勢となった。

 東京市場では、朝方こそ買い優勢で始まったもののその後は方向感を失い、後場は一貫して上げ幅を縮小する展開となった。

 2日の東京市場は、朝方は高く始まったものの上値の重い地合いだった。米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに下落したリスクオフの流れを引き継ぐ形となったが、寄り付きの日経平均は前日に急落した反動でショートカバーが先行した。しかし、今月行われる日銀金融政策決定会合で利上げの可能性が意識されるなか、積極的に買いポジションを積み上げる動きはみられなかった。外国為替市場では1ドル=155円台後半まで円安方向に振れたものの、これをポジティブ視する動きは限定的だった。ただ、金利上昇が追い風となる銀行株には根強い買いが続いている。プライム市場の値下がり銘柄数は1000を超え、値上がり銘柄数を大幅に上回り全体の67%の銘柄が下落した。売買代金は5兆円台をキープしたものの前日の水準を下回っている。

 個別では、断トツの売買代金をこなしたキオクシアホールディングス<285A>が上昇、フジクラ<5803>も堅調な推移をみせた。レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体主力株の一角が買い優勢だったほか、ファナック<6954>が物色人気となった。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクの上昇も目立つ。キヤノン電子<7739>が値上がり率トップとなり、日本電気硝子<5214>も値を飛ばした。JUKI<6440>、日本ガイシ<5333>も大幅高。

 半面、ソフトバンクグループ<9984>が大商いのなかも大きく売り優勢に傾き、東京電力ホールディングス<9501>の下げが目立つ。三菱重工業<7011>が軟調、三井海洋開発<6269>、三井E&S<7003>などの下げも目立つ。Link-Uグループ<4446>が値下がり率トップに売り込まれ、ユニチカ<3103>も急落。トリケミカル研究所<4369>、日東紡績<3110>なども大幅安。三越伊勢丹ホールディングス<3099>も下落した。
日の東京市場は、

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、ファナック <6954>、アドテスト <6857>、信越化 <4063>、HOYA <7741>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約186円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はSBG <9984>、東エレク <8035>、リクルート <6098>、第一三共 <4568>、豊田通商 <8015>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約242円。うち173円はSBG1銘柄によるもの。

 東証33業種のうち上昇は16業種。上昇率の上位5業種は(1)銀行業、(2)非鉄金属、(3)その他金融業、(4)精密機器、(5)ゴム製品。一方、下落率の上位5業種は(1)鉱業、(2)電気・ガス、(3)情報・通信業、(4)パルプ・紙、(5)その他製品。

■個別材料株

△林兼 <2286> [東証S]
 キャピタル・マネジメントの5%超保有で思惑。
△Hmcomm <265A> [東証G]
 ベネッセ系にAI自動採点システム導入。
△LAホールデ <2986> [東証G]
 通期最終益・期末配当予想を引き上げ。
△ケイアイ不 <3465> [東証P]
 SMBC日興証券が投資評価引き上げ。
△RSC <4664> [東証S]
 国内機械大手によるフィジカルAIでの協業発表相次ぎ関心が向かう。
△日電硝 <5214> [東証P]
 AIサーバー向け低誘電ガラスファイバーの販売を開始。
△安川電 <6506> [東証P]
 ソフトバンク <9434> とフィジカルAIの社会実装に向けて協業開始。
△ファナック <6954> [東証P]
 エヌビディアと協業しフィジカルAIを推進へ。
△FFJ <7092> [東証P]
 MBO実施でTOB価格2315円にサヤ寄せ。
△SEHI <9478> [東証S]
 自社株買いを好感。

▼伊藤園 <2593> [東証P]
 原材料高響き10月中間期営業利益3%減。
▼三越伊勢丹 <3099> [東証P]
 11月売上高は3ヵ月連続で増収もインバウンド需要を懸念。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)キヤノン電 <7739>、(2)日電硝 <5214>、(3)JUKI <6440>、(4)オーケストラ <6533>、(5)ガイシ <5333>、(6)ダスキン <4665>、(7)ファナック <6954>、(8)FFJ <7092>、(9)技研製 <6289>、(10)KLab <3656>。
 値下がり率上位10傑は(1)リンクユーG <4446>、(2)ユニチカ <3103>、(3)東洋エンジ <6330>、(4)サンウェルズ <9229>、(5)トリケミカル <4369>、(6)日東紡 <3110>、(7)三井海洋 <6269>、(8)Aクリエイト <8798>、(9)東電HD <9501>、(10)古野電 <6814>。

【大引け】

 日経平均は前日比0.17円(0.00%)高の4万9303.45円。TOPIXは前日比2.73(0.08%)高の3341.06。出来高は概算で21億3871万株。東証プライムの値上がり銘柄数は471、値下がり銘柄数は1080となった。東証グロース250指数は666.45ポイント(16.99ポイント安)。

[2025年12月2日]


株探ニュース

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