円売り優勢、前日の円買いの動きを戻す ドル円156円付近=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
円売り優勢、前日の円買いの動きを戻す ドル円156円付近=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、円売りが優勢。この日は東京市場から終日円売りの流れが続いている。前日にはリスク回避や日銀早期利上げ観測などを受けて円買いの動きが広がったが、NY市場に入ると円買いに調整が入った。ドル円は東京市場で155円台前半から後半へと上昇、ロンドン市場ではさらに買われて156円台を回復している。昨日の下げをほぼ解消した。クロス円も同様の動き。ユーロ円は181円台乗せ、ポンド円は206円台に乗せる場面があった。この日は株式市場が底堅く推移しており、円キャリー取引が復活する面があったようだ。ただ、週明けからの一両日での下に往って来いの値動きは、かなり投機的な面も指摘されそうだ。ドル相場は静かな取引。ややドル買い方向に振れているが、ユーロドルは1.16台割れから1.16台前半での狭いレンジ取引。ポンドドルは1.32台前半から大台割れへとやや軟化。ユーロ対ポンドではややポンド売りが優勢。この日発表されたOECD世界経済予測は2025・26年いずれも据え置かれた。米関税が成長鈍化につながるも、AI投資がショックを和らげる効果が指摘された。英国については増税と歳出削減が逆風と指摘された。

 ドル円は156円付近での取引。東京朝方の155.43付近を安値に、終日買われている。ロンドン市場では高値を156.08付近に伸ばしており、昨日の下げをほぼ解消した。日米金融政策をめぐる動向には変化はないものの、この日は総じて株安が一服している。円キャリー取引が復活した面があるようだ。

 ユーロドルは1.16付近での取引。円主導の相場展開となるなかで、1.1599-1.1616の狭いレンジ取引となっている。ユーロ円はドル円とともに上昇。東京朝方の180.45付近を安値に、ロンドン市場では181.19付近に高値を伸ばしている。対ポンドでもユーロは堅調に推移しており、英欧金融当局の政策スタンスの差が再認識されているもよう。

 ポンドドルは1.32付近での取引。東京市場で前日終値1.3213付近で揉み合ったあと、ロンドン時間に入ると安値を1.3181付近まで広げた。ポンド円は東京早朝の205.34付近を安値に、ロンドン序盤には206.26付近まで高値を伸ばした。しかし、その後は205円台後半へと押し戻されている。ユーロポンドは0.8783から0.8802へと上昇し、ポンドが売られている。OECDは英経済について増税と歳出削減が逆風と指摘している。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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