石油週間展望=NY原油が60ドルの節目、地政学的リスクの高まりに注意

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
            [12月8日からの1週間の展望]
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         週間高低(カッコ内は日付)    12 月 1 日〜 12 月 5 日
                始  値    高  値        安  値       帳入値    前週末比
ガソリン  先限   72,000    72,000( 1)    72,000( 1)   72,000        ±0
灯  油  先限   86,000    86,000( 1)    86,000( 1)   86,000        ±0
原  油 5月限   61,520    61,520( 1)    59,700( 5)   60,220      -1,360
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                                       12 月 1 日〜 12 月 4 日
<海外原油> 週間4本値 始 値   高  値     安 値     終 値   前週末比
  NY原油  1 月限     58.96    60.02( 4)   58.28( 2)  59.67      +1.12
ブレント原油  2 月限     62.69    63.82( 1)   62.17( 2)  63.26      +0.88
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5日 東京時間の午後3時15分現在 ドル・円 154.52 前週末比 1.82円の円高
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【前週のレビュー】ニューヨーク原油1月限は11月28日午後時点でここまでの高値
は59.17ドル。チャート的にはこのまま60ドルの節目に向かうか否かが注目され
る。材料的には週末の石油輸出国機構(OPEC)プラスの閣僚級会合、和平を巡るウ
クライナと米国の代表団の協議に注目したいとした。

【NY原油1月限が60ドルの節目テスト】
 ニューヨーク原油1月限は一代安値の54.72ドルから一代高値の71.38ドル
までの上げ幅に対する78.6%押しに当たる58.29ドルを支持線として、上値は
5日の高値60.02ドルまでのもみ合いとなっている。60ドルの節目を明確に上抜
けるようであれば、11月上旬まで強い上値抵抗となっていた前述の64.8%押しの
61.08ドル辺りまで上値余地が拡大することになる。

 材料的には、まず11月30日に実施された石油輸出国機構(OPEC)プラス会合
については、2026年第1四半期の原油生産量の据え置き(有志8カ国の増産停止)
で合意。さらに継続中の日量200万バレルの協調減産を2026年末まで続けること
で合意した。

 同日に米フロリダ州で行われた米当局者とウクライナ代表団の和平協議に進展が見ら
れなかったうえ、2日にプーチン露大統領とウィトコフ米特使がウクライナとの和平に
向けた協議を行ったが、和平進展期待とは裏腹にプーチン大統領は強硬な姿勢を崩さな
かった。従来通りのウクライナに領土の譲渡を主張して、欧州に対しては「戦う準備あ
る」と警告して、むしろ地政学的リスクが増している。
 またウクライナ和平条件を巡り、米国と英独仏の主張の対立が深刻化していることも
見逃せず、今後も和平協議は難航することが予想される。
 一方、ウクライナ側のロシア攻撃も激化している。11月29日にウクライナが黒海
沿岸のロシアの石油積み出し港、ノボロシースク港に向かっていた「影の船団」のタン
ター2隻をドローン攻撃。これをプーチン露大統領は「海賊行為」として、ウクライナ
を支援する国々の船舶に対して報復する可能性を検討するとした。
 さらにウクライナの攻撃で、カザフ原油の80%を輸出しているカスピ海パイプライ
ン・コンソーシアム(CPC)の黒海側の施設が被害を受けて稼働停止(その後一部復
旧)した。

 もう一つ見逃せないが、米国とベネズエラの緊迫化である。11月から米メディアが
米国のベネズエラ空爆の可能性を指摘してきたが、2日にトランプ米大統領が自身の
SNSでベネズエラ上空と周辺空域の「全面閉鎖」を警告し、空爆懸念が一気に強まっ
ている。

 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は高値圏のもみ合い。4万7000ド
ル台後半のもみ合いとなっている。
 ドルインデックスは軟化。98ポイント台後半まで下落している。

【プーチン露大統領が訪印】
 インドが米国の意向を受けて原油の輸入元をロシアからシフトさせる動きを見せてい
るが、4日からプーチン露大統領が国賓として訪印している。5日にはモディ首相と首
脳会談しているが、ロシア産原油の購入継続についても協議されたとみられており続報
に注目したい。

【東京原油のテクニカル分析】
 東京原油の6番限である5月限は21日移動平均線でもあるボリンジャーバンドの中
心線(6万0660円辺り)を割り込みレンジダウンしてきた。直近は中心線を上値抵
抗して、6万円の節目に近い−1シグマ(6万0120円辺り)を挟んだもみ合いとな
っている。

【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】
 ニューヨーク原油1月限はボリンジャーバンドの中心線(59.23ドル辺り)を中
心にして、−1シグマ(58.46ドル辺り)とほぼ60ドル水準である1シグマ
(60.00ドル辺り)の間のもみ合い。直近は上限を試している。

 ブレント原油2月限もほぼ同様に、ボリンジャーバンドの−1シグマ(62.29ド
ル辺り)と1シグマ(63.80ドル辺り)の間のもみ合い。

<当面の予定>
 8日【経済】国内総生産 2025年7-9月期2次速報(内閣府)
   【経済】国際収支(経常収支) 2025年10月(財務省)
   【経済】対外及び対内証券売買契約等の状況 2025年11月(財務省)
   【経済】景気ウォッチャー調査 2025年11月(内閣府)
   【経済】中国貿易収支 2025年11月(税関総署)
   【経済】独鉱工業生産指数 2025年10月(経済技術省)

 9日【経済】マネーストック 2025年11月(日本銀行)
   【経済】独貿易収支 2025年10月(連邦統計庁)
   【経済】米連邦公開市場委員会(FRB)
   【工業】週間石油統計(API)
   【商品】建玉明細報告(CFTC)
   【工業】米短期エネルギー見通し・月報(EIA)

10日【経済】企業物価指数 2025年11月(日本銀行)
   【工業】原油・石油製品供給統計週報(石油連盟)
   【工業】石油製品給油所小売価格調査(資源エネルギー庁)
   【経済】中国消費者物価指数 2025年11月(国家統計局)
   【経済】中国生産者物価指数 2025年11月(国家統計局)
   【経済】米住宅ローン申請指数(MBA)
   【経済】米卸売在庫 2025年10月確報値(商務省)
   【経済】米FOMC声明文公表(FRB)
   【経済】米財政収支 2025年11月(財務省)
   【経済】米連邦公開市場委員会(FRB)
   【工業】米週間石油統計(EIA)
   【経済】政策金利発表(カナダ銀行)

11日【経済】対外及び対内証券売買契約等の状況 11月30日-12月6日(財務省)
   【経済】米新規失業保険申請件数(労働省)
   【工業】石油輸出国機構(OPEC)月報
   【工業】国際エネルギー機関(IEA)月報

12日【経済】鉱工業生産指数 2025年10月確報(経済産業省)
   【経済】独消費者物価指数 2025年11月確報(連邦統計庁)
   【経済】仏消費者物価指数 2025年11月確報(INSEE)
   【経済】英貿易収支 2025年10月(国立統計局)
   【経済】英鉱工業生産指数 2025年10月(国立統計局)
   【経済】英製造業生産指数 2025年10月(国立統計局)
   【商品】米建玉明細報告(CFTC)
    【工業】全米石油堀削稼動数(米ベーカーフューズ)

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