[12月15日からの1週間の展望]
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
週間高低(カッコ内は日付) 12 月 8 日〜 12 月 12 日
始 値 高 値 安 値 帳入値 前週末比
ガソリン 先限 72,000 72,000( 8) 72,000( 8) 72,000 ±0
灯 油 先限 86,000 86,000( 8) 86,000( 8) 86,000 ±0
原 油 5月限 60,220 61,150( 8) 58,210(12) 59,210 -1,010
======================================
12 月 8 日〜 12 月 12 日
<海外原油> 週間4本値 始 値 高 値 安 値 終 値 前週末比
NY原油 2 月限 59.88 60.01( 8) 56.85(11) 57.24 -2.54
ブレント原油 2 月限 63.75 63.96( 8) 60.77(11) 61.12 -2.63
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
12日 東京時間の午後3時15分現在 ドル・円 155.75 前週末比 1.23円の円安
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【前週のレビュー】ニューヨーク原油1月限は60ドルの節目テスト。60ドルの節目
を明確に上抜けるようであれば、11月上旬まで強い上値抵抗となっていた61.8%
押しの61.08ドル辺りまで上値余地が拡大することになるとした。
【NY原油2月限は60ドル水準から跳ね返される】
ニューヨーク原油1月限は20日に納会を迎えるため、今後2月限が指標限月となる
(出来高はまだ1月限の方が多いが、取組高は逆転した)が、その2月限は1月限より
やや下ザヤで推移している。チャートを見ると、60ドルの節目に跳ね返さられる展開
となり、11日には56.85ドルの安値を付け、10月17日の安値56.11ドル
が目先の下値目標となっている。仮にこれを下回ると、一代安値の54.71ドルも射
程に入っている。前回は5日の満月天井(60.12ドル)だったことを考えると、
20日の新月(営業日ではない)前後に底入れするような展開となるか。クリスマス前
にもうひと下げもありそうだ。
ただ、後述するように米国とベネズエラとの緊張が激化して、まさに一触即発の状況
となっているためこれには注意する必要がある。
材料的には、このところ月の中旬前半にパターン化している3機関(OPEC、
EIA、IEA)の月報が弱気されて売りバイアスのかかった展開となっている。
またウクライナ和平を巡る交渉も引き続き焦点となっている。これに関しては欧米の
対立が深刻化するなか混迷を深めており、年内の合意は難しい状況。ただこのような状
況だからこそ電撃的に和平合意となれば弱気のインパクトが大きくなる可能性があるの
で注意したい。
逆に米国とベネズエラの関係が緊迫化していることは上振れリスクとして注意する必
要があろう。仮に米国のベネズエラ空爆あるいは地上侵攻などがあれば、少なくとも短
期的には相場が噴き上げることになる。
米国はベネズエラからの原油タンカー1隻を拿捕して、ベネズエラ政府がそれを非難
するなど緊張が一気に高まっているが、米国は船舶のさらなる拿捕を行う準備を進めて
いると報じられている。また米国は麻薬対策の名目でカリブ海に空母を展開し、約1万
5000人の兵士を周辺に配備している。加えて、米国は麻薬撲滅を名目にベネズエラ
への地上侵攻の可能性も示唆しており、まさに一触即発の状況となっている。
外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は4万8000ドル台でさらに過去最
高値更新。
ドルインデックスは軟化。99ポイント台前半から98ポイント台前半まで下落して
いる。
【来年の世界石油需給、供給過剰が過去最高も前月からは下方修正=IEA月報】
国際エネルギー機関(IEA)の月報では、世界の石油市場の供給過剰見通しに変化
はないものの、その過剰幅は下方修正された。下方修正は今年5月以来のこととなる。
IEAの月報では、2026年の世界の石油市場の供給過剰は日量381万5000
バレル。これでも供給過剰幅としては過去最高だが、11月の発表からは日量23万
1000バレル下方修正された。
【東京原油のテクニカル分析】
東京原油の6番限である5月限は4営業日連続の陰線引けとなり、12日にはボリン
ジャーバンドの−2シグマ(5万9270円辺り)を大幅に下回ったが、安値はかなり
戻して日足は長い下ひげを付けた。
【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】
ニューヨーク原油2月限は11日の大陰線で、安値ではボリンジャーバンドの−2シ
グマ(57.26ドル辺り)を割り込んだが、引けでは上回った。
ブレント原油2月限もほぼ同様の展開。11日の大陰線で、安値ではボリンジャーバ
ンドの−2シグマ(61.26ドル辺り)をを割り込んだが、引けはほぼ同水準だっ
た。
<当面の予定>
15日【経済】短観 概要及び要旨 12月調査(日本銀行)
【経済】第3次産業活動指数 2025年10月(経済産業省)
【経済】小売業販売額 2025年10月確報(経済産業省)
【経済】中国住宅価格指数 2025年11月(国家統計局)
【経済】中国小売売上高 2025年11月(国家統計局)
【経済】中国鉱工業生産 2025年11月(国家統計局)
【経済】ユーロ圏鉱工業生産 2025年10月(EUROSTAT)
【経済】米製造業景況指数 2025年12月(ニューヨーク連銀)
16日【経済】ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2025年12月速報(Markit)
【経済】ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2025年12月速報(Markit)
【経済】ユーロ圏購買担当者総合景況指数 2025年12月速報(Markit)
【経済】ユーロ圏貿易収支 2025年10月(EUROSTAT)
【経済】独景況感指数 2025年12月(ZEW)
【経済】英雇用統計 2025年11月(国立統計局)
【経済】米小売売上高 2025年10月(商務省)
【経済】米住宅着工・許可件数 2025年11月(商務省)
【経済】米雇用統計 2025年11月(労働省)
【経済】米鉱工業生産・設備稼働率 2025年11月(FRB)
【工業】米週間石油統計(API)
【商品】米建玉明細報告(CFTC)
17日【経済】機械受注 2025年10月(内閣府)
【経済】貿易収支 2025年11月速報(財務省)
【工業】原油・石油製品供給統計週報(石油連盟)
【工業】石油製品給油所小売価格調査(資源エネルギー庁)
【経済】ユーロ圏消費者物価指数 2025年11月確報(EUROSTAT)
【経済】独景況感指数 2025年12月(ifo)
【経済】英消費者物価指数 2025年11月(国立統計局)
【経済】英小売物価指数 2025年11月(国立統計局)
【経済】英生産者物価指数 2025年11月(国立統計局)
【経済】米住宅ローン申請指数(MBA)
【経済】米企業在庫 2025年10月(商務省)
【工業】米週間石油統計(EIA)
18日【経済】対外及び対内証券売買契約等の状況 12月7日-12月13日(財務省)
【経済】金融政策決定会合(日本銀行)
【経済】ユーロ圏理事会結果公表(ECB)
【経済】英政策金利公表(BOE)
【経済】英金融政策委員会議事録 12月17日分(BOE)
【経済】米経常収支 2025年7-9月期(商務省)
【経済】米新規失業保険申請件数(労働省)
【経済】米消費者物価指数 2025年11月(労働省)
【経済】米製造業景況指数 2025年12月(フィラデルフィア連銀)
【経済】米景気先行指数 2025年11月(カンファレンスボード)
【経済】米対米証券投資 2025年10月(財務省)
19日【経済】消費者物価指数 2025年11月(総務省)
【経済】総裁記者会見(日本銀行)
【経済】金融市場調節方針公表(日本銀行)
【経済】金融政策決定会合(日本銀行)
【経済】ユーロ圏国際収支 2025年10月(ECB)
【経済】独生産者物価指数 2025年11月(連邦統計庁)
【経済】仏生産者・輸入物価指数 2025年11月(INSEE)
【経済】英小売売上高 2025年11月(国立統計局)
【経済】米国内総生産 2025年7-9月期確報値(商務省)
【経済】米個人所得・支出 2025年11月(商務省)
【経済】米消費者信頼感指数 2025年12月確報値(ミシガン大)
【経済】米中古住宅販売統計 2025年11月(全米不動産協会)
【商品】米建玉明細報告(CFTC)
【納会】米WTI原油 2026年1月限(NYMEX)
【工業】全米石油堀削稼動数(米ベーカーフューズ)
MINKABU PRESS
*投資や売買については御自身の判断でお願いします。
みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。