【概略】 米商品先物取引委員会(CFTC)建玉明細報告によると、主要市場における11月 25日時点の大口投機家の売り越しは438万5030枚となり、前週の490万 2989枚から縮小した。取組高合計は5208万5061枚となり、前週から59万 5232枚(1.2%)増加した。 項目別では証券市場(株式、債券、為替)の取組高は、株式合計が1.2%増、債券 合計が2.4%増、為替合計が2.9%増となった。商品市場の取組高は、穀物合計が 5.5%減、エネルギー合計は1.1%減、金属合計は6.9%減となった。 項目ごとに大口投機家の動向を見ると、証券市場では、株式で新規売りが新規買いを 上回って売り越しを拡大、債券で新規買い、買い戻しが入って売り越しを縮小した。為 替は手じまい売り、新規売りが出て売り越し(ドル買い)を拡大した。 【現在の市場テーマと大口投機家の動向】 11月24日の週は、米金融当局者の利下げ発言を受けて米連邦準備理事会(FR B)の利下げ観測が高まった。 シカゴ為替市場の大口投機家は日本円が2万6517枚買い越し(前週3万1157 枚買い越し)、ユーロは9万4071枚買い越し(同9万9007枚買い越し)、英ポ ンドは9万3221枚売り越し(同7万9257枚売り越し)となった。ユーロは新規 売りが新規買いを上回って買い越しを縮小した。 商品市場では、原油がウクライナ和平案とウクライナのロシア攻撃を受け、もみ合い となった。金は米金融当局者の利下げ発言を受けて米連邦準備理事会(FRB)の利下 げ観測が高まったことが支援要因になった。 今回報告で大口投機家の取組は、ニューヨーク原油が5万5017枚買い越し(前週 6万9176枚買い越し)に縮小した。新規売りが新規買いを上回った。ニューヨーク 金は20万4588枚買い越し(同21万0339枚買い越し)、ニューヨーク・プラ チナは1万5979枚買い越し(同1万6573枚買い越し)に縮小した。金は手じま い売りが買い戻しを上回り、プラチナは新規売りが新規買いを上回った。 穀物市場で大口投機家は今回、コーンが5万8669枚買い越し(前週12万 0900枚買い越し)、大豆は23万9813枚買い越し(同25万4090枚買い越 し)に縮小した。コーンは手じまい売り、新規売りが出て、大豆は手じまい売りが買い 戻しを上回った。11月24日の週のコーンは、好調な輸出が支援要因になった。 MINKABU PRESS 東海林勇行
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