【本日の見通し】英中銀は利下げ、ECBは据え置きを織り込み済み

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【本日の見通し】英中銀は利下げ、ECBは据え置きを織り込み済み
   
 本日はイングランド銀行(BOE/中央銀行)金融政策会合(MPC)、欧州中央銀行(ECB)理事会の結果が発表される。英中銀は利下げ、ECBは据え置きで見通しがほぼ一致している。英中銀は投票の内訳が注目材料。前回は5対4での据え置き決定となった。英中銀は意見が分かれることが多く、最後に全会一致となったのは2021年9月会合(この時も量的緩和については反対票が出た、完全に全会一致は2020年)。それ以降33回連続で反対票が出ている。今回も複数名の据え置き意見が出つつの利下げになると見込まれている。全会一致となった場合はサプライズでのポンド売り、5対4などの僅差になった場合は今後の利下げ期待後退でポンド買いとなりそう。ECBは波乱要素が少なく、落ち着いた動きが見込まれる。
  
 経済指標としては11月の米CPIが発表される。10月分は発表されないことが決定している。その為今回は前月比がない。前年比は総合が+3.1%、コアが+3.0%の予想。9月はともに+3.0%であった。総合の伸びはガソリン価格の上昇によるエネルギー価格によるもので、それも2024年の価格が9月から11月にかけて落ちたことによる見かけ上の前年比上昇である(今年の実際の価格は9月から11月にかけて下がっている)。それだけに予想前後であれば大きな動きにはつながらないと見込まれる。予想を下回った場合は16日の雇用統計の弱さと合わせ、来年の追加利下げへの期待に繋がり、ドル売りになる可能性がある。
  
 発表まではやや動きにくい展開か。ドル円、クロス円はもともと今日、明日の日銀会合待ち。日銀の利上げは織り込み済み。植田総裁の会見で来年の利上げ継続姿勢をどこまで打ち出せるかがポイントとなる。
  
 今日のドル円は155円台を中心とした推移が続くか。ユーロ円などクロス円は基本しっかりも、上値追いには慎重になりそう。ユーロ円は183円台前半の売りがどこまで出てくるか。ポンド円は209円手前の売りが上値を抑えている。
  
 ユーロドルは1.17台中心の推移か、ポンドドルは1.34台半ばからが重い。
  
MINKABUPRESS 山岡
 

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