石油週間展望=NY原油は下値不安、ウク和平交渉やベネズエラ情勢注意

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
            [12月22日からの1週間の展望]
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         週間高低(カッコ内は日付)    12 月 15 日〜 12 月 19 日
                始  値    高  値        安  値       帳入値    前週末比
ガソリン  先限   72,000    72,000(15)    72,000(15)   72,000        ±0
灯  油  先限   86,000    86,000(15)    86,000(15)   86,000        ±0
原  油 5月限   59,160    59,350(15)    56,310(17)   57,710      -1,500
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                                       12 月 15 日〜 12 月 18 日
<海外原油> 週間4本値 始 値   高  値     安 値     終 値   前週末比
  NY原油   2 月限    57.33    57.61(15)   54.89(16)  56.00      -1.24
ブレント原油   2 月限    61.09    61.50(15)   58.72(16)  59.82      -1.30
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19日 東京時間の午後3時15分現在 ドル・円 156.35 前週末比 0.60円の円安
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【前週のレビュー】ニューヨーク原油2月限は60ドルの節目に跳ね返さられる展開。
11日には56.85ドルの安値を付け、10月17日の安値56.11ドルが目先の
下値目標となっている。仮にこれを下回ると、一代安値の54.71ドルも射程に入っ
ている。前回は5日の満月天井(60.12ドル)だったことを考えると、20日の新
月(営業日ではない)前後に底入れするような展開となるかとした。

【NY原油2月限は一代安値も視野】
 ニューヨーク原油2月限は16日に54.89ドルの安値を付けた反発したが、57
ドルには届かず、本稿執筆時の19日午後には55ドル台後半で推移している。水準的
には一代安値の54.71ドルもまだ試す可能性は十分にある。前回の当欄で指摘した
新月底(ただし20日は営業日ではないためその前後)の可能性も出て来た。

 材料的には、ウクライナ和平を巡る交渉が引き続き焦点となるなか、米国とベネズエ
ラ関係の緊迫化が注目されている。
 米当局者らの話として伝えられたところによると、ドミトリエフ露大統領特別代表が
20日からの週末に米フロリダ州マイアミを訪れ、トランプ政権のウィットコフ中東担
当特使やトランプ大統領の娘婿クシュナー氏と会談する見込み。また同時期にはウクラ
イナのウメロフ国家安全保障・国防会議書記もマイアミを訪れて、ウィットコフ氏やク
シュナー氏と会談する予定だが、米・露・ウクライナ代表団による三者協議は予定され
ていないという。現状では、クリスマス前の電撃的な和平合意の可能性はほぼなさそう
だ。
 一方、米国のベネズエラ侵攻(空爆、地上侵攻)も今のところ見送られている。一触
即発の状況ではあるが、クリスマスシーズンの軍事攻撃の可能性は低そうだ。
 ただ、相場が大きく動くのは予想外のことが起きた時のため、和平合意なら急落要
因、ベネズエラ侵攻なら急伸要因となり得る。

 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は過去最高値から反落しているもの
の、まだ高値圏のもみ合いの範疇。
 ドルインデックスは17日には98ポイント台割れもあったが、その後は98ポイン
ト台半ばのもみ合いで推移している。
【10月のサウジ原油輸出量、日量710万バレルと2023年4月以来の高水準】
 共同石油統計イニシアチブ(JODI)が18日発表した公表した統計によると、
10月のサウジアラビアの原油輸出は日量710万バレルと、前月の646万バレルか
ら増加して、2023年4月以来の高水準となった。
 また、同国の原油生産量は日量約1000万バレルとなり、こちらも2年半ぶりの高
水準となった。前月は996万6000バレルだった。

【東京原油のテクニカル分析】
 東京原油の6番限である5月限は底割れして17日に5万6310円の安値を付けた
後に戻して下ひげをつけ、その後はボリンジャーバンドの−2シグマ(5万7390円
辺り)を上回って推移している。

【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】
 ニューヨーク原油2月限は底割れもひとまず55ドルの節目が支持線となり戻した
が、18日にはボリンジャーバンドの−1シグマ(57.26ドル辺り)を上抜けずに
反落した。

 ブレント原油2月限もほぼ同様の展開。60ドル台割れから戻したが、ボリンジャー
バンドの−1シグマ(60.68ドル辺り)に跳ね返されて再び60ドル台を割り込ん
だ。
<当面の予定>
22日【経済】英国内総生産 確報値 2025年7-9月期(国立統計局)

23日【経済】米新築住宅販売 2025年11月(商務省)
   【経済】米消費者信頼感指数 2025年12月(カンファレンスボード)
   【工業】米週間石油統計(API)
   【商品】米建玉明細報告(CFTC)

24日【経済】金融政策決定会合議事要旨公表 10月29-30日分(日本銀行)
   【経済】景気動向指数 2025年10月改定状況(内閣府)
   【工業】原油・石油製品供給統計週報(石油連盟)
   【工業】石油製品給油所小売価格調査(資源エネルギー庁)
   【休日】独クリスマス
   【経済】米住宅ローン申請指数(MBA)
   【経済】米耐久財受注 2025年11月速報値(商務省)
   【経済】米新規失業保険申請件数(労働省)
   【工業】米週間石油統計(EIA)

25日【経済】対外及び対内証券売買契約等の状況 12月14日-12月20日(財務省)
   【経済】貿易収支 2025年11月確報(財務省)
   【納会】バージガソリン・灯油・軽油・中京ローリーガソリン・灯油
       2026年1月限(東京商品)
   【休日】世界的にクリスマス

26日【発会】バージガソリン・灯油・軽油・中京ローリーガソリン・灯油
             2026年7月限(東京商品)
     【経済】労働力調査(失業率) 2025年11月(総務省)
   【経済】一般職業紹介状況(有効求人倍率) 2025年11月(厚生労働省)
   【経済】鉱工業生産指数 2025年11月速報(経済産業省)
   【経済】小売業販売額 2025年11月速報(経済産業省)
   【経済】自動車生産・輸出実績 2024年10月(JAMA)
   【発会】バージガソリン 2026年7月限(東京商品)
   【休日】独クリスマス
   【休日】英ボクシング・デー
    【工業】全米石油堀削稼動数(米ベーカーフューズ)

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