貴金属4品週間見通し=金は中東情勢を巡り一喜一憂する展開が続く

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
<金>
 NY金6月限は3月23日に4128.5ドルまで値を落とした後、4800ドル台
まで反騰したものの、ここで頭打ちとなっている。
 中東情勢不安を巡る思惑で一喜一憂する展開が続いているが、トランプ米大統領は4
月1日に行った演説において、ここから2〜3週間はイランへの攻撃を激化する、と言
及した。これに対しイラン側は今後6か月間は戦闘を続ける用意がある、としており、
イラン戦争の終結見通しに不透明感が強い状態が続いている。
 米国とイスラエルによるイラン攻撃の影響で、原油価格の高騰が続くなか、米国内で
はインフレ高進と、インフレ高進が米経済に与える影響が懸念されている。
 エネルギー輸送の要衝となるホルムズ海峡の船舶通過監視のためにイランと対岸にあ
るオマーンが協定案を検討している、と伝えられるなど、エネルギー供給の安定化に向
けた動きも見られている。
 この協定案が策定され、安全なエネルギー輸送が再開されるようであれば経済への影
響に対する懸念が緩和されると同時に、金市場へも資金が還流してくる可能性がある。
 なお、中東情勢が懸念されるなかで安全資産を求める動きが米ドルに向けられたの
は、トランプ米政権の不確実性、米信認低下が懸念されるなか1月終盤にかけて安全資
産を求める動きが金に集中した結果、金価格が史上最高値まで高騰した反動という側面
があると見られる。
 昨年4月時点のNY金中心限月は3200ドル台で高下していたことを考慮すると、
4700ドル近くの現在の価格水準は依然として高水準である。他商品の価格が全体的
に上昇し、全体的に価格水準が一段上昇したと見られるなか、金に対する投資意欲には
底堅さがありそうだ。
 しかし、安全資産としてドル買いの傾向が強まっているだけに、利下げ観測が強まる
ことが無ければ、金市場に本格的に資金が還流してくるとは予想し難い。ボラティリテ
ィ(変動率)の高さは、しばらく維持されるとみるが、中東情勢次第ながら6月限は
4800ドルを上値抵抗線としての高下が続きそうだ。
 引き続き中東情勢不安を巡る思惑から高下する動きが続く一方、3日に発表される米
雇用情勢の結果を受けて利下げ観測が強まるようであれば、金市場に資金が流入してく
る可能性がある点に注意しておきたい。
<銀>
 NY銀5月限は3月23日に6121セントまで値を落とした後に値位置を切り上
げ、3月30日以降は7000セントを下値支持線にしてのもちあいとなっている。
 中東情勢不安が上値を抑制する要因ながら、産業用としての需要の底堅さが引き続き
下支え要因となり、7000セント〜8000セントのレンジ内での高下が続くと見ら
れる。
<白金>
 NY白金7月限は3月下旬に1800ドルを下回った後に値位置を切り上げたが、
2000ドルを上値抵抗線とする高下が続いている。
 産業用としての白金需要の底堅さが意識されつつも、2026年は需給緩和が見込ま
れていることや、原油価格の高騰によってもたらされたインフレ高進が経済にネガティ
ブな影響を与える可能性が重石となっている。
 1月下旬までの上昇で需給面に関する強気要因を織り込んだ感が強く新規の買い支援
要因に乏しいこともあり、引き続き2000ドルを上値抵抗線にしてのもちあいとなり
そうだ。
<パラジウム>
 NYパラジウム6月限は3月23日に1315ドルまで値を落とした後に値位置を切
り上げて4月2日の取引では終値ベースで1500ドル台を回復している。
 引き続き他の貴金属に連動しながらの高下が続くと予想される。
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