株価指数先物 【週間展望】―イラン情勢と米経済指標をにらむ展開

配信元:株探
著者:Kabutan
 今週の日経225先物は、イラン情勢の緊迫化を背景とする地政学リスクが重荷になり、ポジションを傾けにくい相場展開が続きそうだ。先週はトランプ米大統領が、ホルムズ海峡が封鎖されたままでもイランに対する米軍の軍事作戦を終了させる意向を示したことで、早期の戦争終結への期待が高まり、新年度相場は4月1日に2900円高と好スタートを切った。

 ただし、トランプ大統領の米国民に向けたテレビ演説を受けて相場は一変し、2日は1680円安と急落。3日は反発したものの、米国市場がグッドフライデー(聖金曜日)の祝日で休場となるため海外勢のフローは限られ、リバランスの動きにとどまっていた。

 3日の取引終了後のナイトセッションでは、中盤にかけて5万3550円まで買われる場面もあったが、その後は薄商いのなか5万3200円~5万3300円辺りの狭いレンジでの取引となっていた。3日に発表された3月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比17万8000人増加し、市場予想(6万人増程度)を大きく上回った。失業率は4.3%と前月から0.1ポイント低下。この結果がナイトセッションで5万3550円まで買われた要因であるが、中東情勢の緊張が高まるなかでは、先回り的な動きは限られた状況だろう。

 イランはバーレーンにあるアマゾン・ドット・コム、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイにあるオラクルのデータセンターを攻撃したと発表。また、イラン上空で米戦闘機が撃墜され、米国とイランは行方不明の乗員1人の捜索を競っていたが、トランプ大統領が5日、米軍が救出したことを明らかにしている。

 こうしたなかトランプ大統領がイランに提示していた10日間の攻撃猶予の期限が迫るが、イランは徹底抗戦の構えを崩していない。期限となる米東部時間6日午後8時(日本時間7日午前9時)までは売買を手控えさせ、スキャルピング中心のトレードになろう。

 日経225先物は足もとで75日移動平均線(5万3460円)を挟んでの推移をみせ、下向きで推移する25日線(5万3650円)が抵抗線として意識されている。一方で、下値はボリンジャーバンドの-1σ(5万2180円)が支持線として機能していた。下値を徐々に切り上げてきていることで煮詰まり感も意識されやすく、75日・25日線を明確に上抜けてくると、ショートカバーを誘う形でリバウンドを強めてくる可能性はあろう。

 一方で、下へのバイアスが強まると、-2σ(5万0700円)が射程に入ってくる。週足では-1σ(5万2660円)と中心値である13週線(5万4460円)とのレンジを意識しつつ、地政学リスクの高まりによっては-2σ(5万0850円)が射程に入ってくる展開を想定しておきたい。

 時間外ではNYダウ先物が350ドル、ナスダック100先物は200ポイントあまり下落している。週明けの日経225先物は売りが先行しそうだが、5万3000円辺りで底堅さがみられるようだと、積極的なショートを仕掛けにくくさせよう。攻撃猶予の期限となる7日は波乱の展開になることを警戒しつつ、小康状態となればいったんはリバウンド狙いのロングを誘うことになる。ただ、米国では9日に個人所得や個人消費支出(PCE)などの発表を控えており、これらの結果を受けた米国市場の動向に振らされやすいだろう。

 そのため、オプション権利行使価格の5万円から5万4500円辺りのレンジを想定する。

 2日の米VIX指数は23.87(1日は24.54)に低下した。週間(3月27日は31.05)でも下落している。30日に一時31.52まで上昇した後は+2σ(31.43)に上値を抑えられる形で下げ、1日に+1σ(28.07)を下抜け、週後半には25日線(25.25)を割り込んでいる。上向きのトレンドを形成しており、レンジ下限まで下げる動きのため反転は警戒されるが、-1σ(22.56)を下抜けてくるようだと、過度なリスク回避姿勢は後退する展開になりそうだ。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で14.56倍(2日は14.47倍)に上昇した。週間(3月27日は14.68倍)では低下している。1日に14.69倍に上昇する場面もみられたが、トランプ大統領のテレビ演説を受けた2日は14.47倍まで低下し、200日線(14.54倍)を割り込み、3日は同線での攻防となった。52週線(14.39倍)が射程に入っており、同水準を下回ってくると14.00倍台割れが意識されるとみられ、NTショートに振れやすくなりそうだ。

 3月第4週(3月23日-27日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では4週連続の売り越しであり、売り越し額は2兆1312億円(3月第3週は4290億円の売り越し)だった。現物は1兆5090億円の売り越し(同5191億円の売り越し)と3週連続の売り越し。先物は6221億円の売り越し(同900億円の買い越し)と3週ぶりの売り越しだった。個人は現物と先物の合算で1572億円の売り越しと4週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で3453億円の買い越しとなり、12週ぶりの買い越しだった。

 主要スケジュールでは、6日に米国3月ISM非製造業景気指、7日に2月全世帯家計調査、2月景気動向指数、8日に3月景気ウォッチャー調査、FOMC議事録、9日に米国2月個人所得、米国2月個人消費支出、10日にオプションSQ、中国3月消費者物価指数、中国3月生産者物価指数、米国3月消費者物価指数などが予定されている。

――プレイバック・マーケット――

●SQ値
04月限 日経225 32737.29  TOPIX  2418.70
05月限 日経225 37572.13  TOPIX  2733.00
06月限 日経225 38172.67  TOPIX  2776.06
07月限 日経225 40004.61  TOPIX  2830.46
08月限 日経225 41368.58  TOPIX  3004.82
09月限 日経225 45016.28  TOPIX  3175.61
10月限 日経225 48779.14  TOPIX  3241.66
11月限 日経225 50323.66  TOPIX  3339.97
12月限 日経225 50536.54  TOPIX  3393.48
01月限 日経225 51525.23  TOPIX  3491.09
02月限 日経225 57045.65  TOPIX  3854.29
03月限 日経225 52909.45  TOPIX  3568.56

◆日経225先物(日足)
         始値   高値   安値   終値  前日比
26/06 04月03日  52800  53660  52220  53200  +780
26/06 04月02日  53890  54710  52360  52420  -1680
26/06 04月01日  51630  54100  51280  54100  +2900
26/06 03月31日  52080  52340  50640  51200  -850
26/06 03月30日  52680  52760  50480  52050  -830
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示

◇TOPIX先物(日足)
         始値   高値   安値   終値  前日比
26/06 04月03日  3640.0  3688.0  3606.0  3652.0  +31.5
26/06 04月02日  3684.0  3730.5  3608.5  3620.5  -72.0
26/06 04月01日  3533.0  3695.0  3512.0  3692.5  +190.5
26/06 03月31日  3557.0  3583.5  3487.5  3502.0  -53.0
26/06 03月30日  3590.0  3593.0  3473.5  3555.0  -45.0
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示

●シカゴ日経平均 円建て
          清算値  前日大阪比
04月03日(06月限) 休場(グッドフライデー)
04月02日(06月限) 53400 +980
04月01日(06月限) 54235 +135
03月31日(06月限) 53075 +1875
03月30日(06月限) 51115 -935
 ※前日比は大阪取引所終値比

□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
        売り   前週末比   買い      前週末比
03月27日    3600億円 +1996億円  3兆5125億円  +6726億円
03月19日    1603億円 +1060億円  2兆8398億円  +488億円
03月13日    542億円 -3199億円  2兆7910億円  -3931億円
03月06日    3742億円 +1033億円  3兆1842億円  -6841億円
02月27日    2708億円  +664億円  3兆8683億円  +3983億円

□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
        売り      前日比  買い       前日比
04月01日    7245万株   +217万株  12億7224万株   -1195万株
03月31日    7027万株   -420万株  12億8419万株   -674万株
03月30日    7447万株   -515万株  12億9093万株   -2466万株
03月27日    7962万株   +2269万株  13億1559万株   +1億7445万株
03月26日    5693万株   +937万株  11億4114万株   +3102万株
03月25日    4756万株   +105万株  11億1012万株   +5029万株
03月24日    4650万株   -119万株  10億5983万株   +1974万株
03月23日    4770万株   +1237万株  10億4008万株   +427万株
03月19日    3533万株   +2261万株  10億3581万株   +2156万株
03月18日    1271万株   -272万株  10億1424万株   +2766万株
03月17日    1543万株   +120万株  9億8658万株   -1094万株
03月16日    1423万株   +238万株  9億9753万株   -1948万株

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