【これからの見通し】原油価格が下がり切らず、インフレ上昇警戒は利上げか景気悪化か

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】原油価格が下がり切らず、インフレ上昇警戒は利上げか景気悪化か

 中東情勢に対する期待は剥落してきているようだ。米国とイランが2週間の一時停戦で合意したが、その実効性には疑問が残っている。イスラエルの好戦姿勢やイランのホルムズ海峡実質封鎖に加え、米国が合意できなければ再び激しく攻撃することをちらつかせていることなどが背景にある。

 一時停戦を受けてNY原油先物は117ドル台から91ドル台まで急落した。歴史的な下落相場となった。しかし、その後はじりじりと水準を戻しており、100ドルを挟んで神経質な取引が続いている。各国で有事発生以降の3月インフレ指標が発表されており、インフレ水準の上昇が顕著に示されている。

 インフレ上昇が長期化すれば、各国中銀がインフレ抑制のために利上げを実施せざるを得なくなる。一方で、インフレは消費や生産に悪影響を及ぼすことで景気全般にブレーキをかけることともなる。いわゆるスタグフレーションのリスクが高まるなかで、中銀の金融政策のかじ取りはますます困難になる。

 為替相場も、インフレに対する見方が交錯することから方向感を失いがちだ。原油市況を軸として、株式市場や債券動向などを見極めながらの気疲れのする展開が継続しそうだ。

  この後の海外市場で発表される経済指標は、米消費者物価指数(CPI)(3月)、カナダ雇用統計(3月)、米耐久財受注(確報値)(2月)、米ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(4月)、米製造業新規受注(2月)、ドイツ経常収支(2月)など。イラン戦争が勃発した時期として3月米CPIに対する注目度が高い。前年比は+3.4%と前回の+2.4%から1%ポイントの大幅上昇となることが見込まれている。

 発言イベント関連では、デギンドスECB副総裁がスペイン経済について講演を行う程度の予定となっている。引き続き中東関連のニュース・ヘッドラインに市場の関心が集まるものとみられる。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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