株価指数先物 【週間展望】―悪材料への耐性がつき、押し目ではロングが入りやすい

配信元:株探
著者:Kabutan
 今週の日経225先物は、米国とイランの戦争終結に向けた歩み寄りの進捗や、米国で本格化する決算発表をにらんでの相場展開となりそうだ。とりわけ週明けの株式市場では、11日から行われた米国とイランによる直接協議の結果を受けた初動を確認することになる。12日早朝まで続いた協議について、バンス米副大統領は「合意に至らなかった」と述べているが、詳しい協議の内容は確認されていない。

 トランプ米大統領は11日、事実上封鎖されているホルムズ海峡について、日本などのために機雷除去を念頭に置いた一掃作戦を開始すると述べた。米メディアは米海軍の艦船がホルムズ海峡を通過したと報じている。10日のWTI原油先物は1バレル=96.57ドル(9日は97.87ドル)に下落した。サンデー原油(CDF:差金決済)では89ドル台に下げる場面もみられたが、現時点では95ドル台で推移している。いずれにしても協議の内容やトランプ大統領によるSNSへの投稿などがトリガーとなって変動する可能性があるため、注意が必要である。

 先週の日経225先物は続伸して始まり、6日に一時5万4000円台を回復すると、8日には米国が停戦猶予を2週間延期したことがトリガーになり、2850円高と急伸し5万6000円台に乗せた。9日は停戦への懐疑から原油価格が高止まりしたことで反動安となったが、一時5万7350円(ナイトセッションを含む)まで買われた。10日は5万7000円を挟んで底堅さがみられ、5万6860円で終えた。

 8日の急騰でボリンジャーバンドの+2σを突破し、その後は上向きに転じた同バンドでの攻防が続いている。10日取引終了後のナイトセッションでは開始直後に5万6780円まで売られたものの、早い段階で持ち直すと、5万7010円まで切り上がってきた+2σを上回っての推移が目立ち、日中比630円高の5万7490円でナイトセッションの取引を終えている。

 過熱感が警戒されやすいが、切り上がる+2σと+3σ(5万8630円)とのレンジに移行する可能性がありそうだ。また、週足では+1σ(5万7010円)を上回っての推移になったことで、+2σ(5万8990円)とのゾーンが意識されるだろう。イラン情勢の先行きは依然として不透明ながら、日経225先物は一週間で3660円上昇したことで、押し目ではショートカバーを交えたロングが入りやすいとみられる。

 そのため、まずは週足の+1σと+2σとのレンジを意識したオプション権利行使価格の5万7000円から5万9000円のゾーンを想定。下へのバイアスが強まる局面では、中心値となる13週移動平均線(5万5020円)をボトムとした押し目狙いのロング対応となろう。一方、上へのバイアスが強まる場面では、+2σからオーバーシュート気味に+3σ(6万0980円)が射程に入ってくることで、2月26日につけた高値5万9500円の突破に向かいそうだ。

 また、10日の米国市場では4月の米ミシガン大消費者態度指数が47.6と、市場予想(52.0程度)を下回ったことが重荷になる場面もみられた。今週は米国で14日に3月生産者物価指数(PPI)、15日に4月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、16日に4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数などが予定されている。そのほか、国際通貨基金(IMF)は14日に最新の世界経済見通しを公表するが、既に中東の紛争を理由に見通しを下方修正すると明らかにしている。

 さらに、米国では決算発表が本格化する。先陣を切って13日にゴールドマン・サックス・グループ、14日にシティグループ、JPモルガン・チェース、15日にバンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレーなどの大手金融のほか、16日にはネットフリックスの発表が予定されている。これまでイラン情勢やAI(人工知能)脅威論、プライベートクレジット問題などもあって、ネガティブな内容には一定の耐性を示す一方で、好材料に対するポジティブな反応は大きくなりそうだ。

 10日の米VIX指数は19.23(9日は19.49)に低下した。週間(2日は23.87)でも下落している。9日に2月27日以来の20.00を割り込んで75日線(20.00)を下抜くと、10日は20.28をつける場面もみられたが、同線に上値を抑えられての推移が目立った。一時18.83まで下げて200日線(18.18)が射程に入ってきている。同線からいったんはリバウンドをみせてくる可能性があるが、その後に明確に200日線を下抜けてくると、リスク選好に向かわせやすいだろう。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で15.19倍(9日は15.00倍)に上昇した。週間(2日は14.56倍)でも切り上げている。週末についてはファーストリテイリング<9983>[東証P]の12%近い上昇のインパクトが大きく影響していたが、東京エレクトロン<8035>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株のリバウンドが、日経平均型を牽引している。フィラデルフィア半導体株(SOX)指数は10日も2%を超す上昇となり、連日で史上最高値を更新しており、日経平均型優位の展開が意識されやすいだろう。

 NT倍率は2月25日の15.26倍、1月29日につけた15.31倍が射程に入るなかで、同水準を明確に上抜けてくると、次のターゲットは昨年11月4日の15.79倍となる。そのため、1月、2月高値のダブルトップ水準でリバランスが入る可能性はあるものの、方向性としてはNTロングでのスプレッド狙いのトレードが入りやすいとみておきたい。

 4月第1週(3月30日-4月3日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算で5週ぶりの買い越しであり、買い越し額は5002億円(3月第4週は2兆1312億円の売り越し)だった。現物は1兆9149億円の買い越し(同1兆5090億円の売り越し)と4週ぶりの買い越しであり、先物は1兆4147億円の売り越し(同6221億円の売り越し)と2週連続の売り越しだった。個人は現物と先物の合算で4558億円の売り越しと、2週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で1兆184億円の買い越しとなり、2週連続の買い越しだった。海外投資家の動きについては、配当の二重課税を避けるための技術的な税務対応とみられる。

 主要スケジュールでは、13日に植田和男日銀総裁が信託大会で挨拶、IMF・世界銀行春季総会(~18日)、14日に中国3月貿易収支、米国3月生産者物価指数、IMF世界経済見通し、15日に2月機械受注、米国4月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米国3月輸出入物価指数、16日に中国1-3月期GDP、中国3月鉱工業生産、中国3月小売売上高、米国3月鉱工業生、17日に米国3月コンファレンスボード景気先行指数などが予定されている。

――プレイバック・マーケット――

●SQ値
05月限 日経225 37572.13  TOPIX  2733.00
06月限 日経225 38172.67  TOPIX  2776.06
07月限 日経225 40004.61  TOPIX  2830.46
08月限 日経225 41368.58  TOPIX  3004.82
09月限 日経225 45016.28  TOPIX  3175.61
10月限 日経225 48779.14  TOPIX  3241.66
11月限 日経225 50323.66  TOPIX  3339.97
12月限 日経225 50536.54  TOPIX  3393.48
01月限 日経225 51525.23  TOPIX  3491.09
02月限 日経225 57045.65  TOPIX  3854.29
03月限 日経225 52909.45  TOPIX  3568.56
04月限 日経225 56572.89  TOPIX  3752.89

◆日経225先物(日足)
         始値   高値   安値   終値  前日比
26/06 04月10日  55920  57110  55760  56860  +550
26/06 04月09日  56470  57350  55880  56310  -120
26/06 04月08日  53620  56550  52850  56430  +2850
26/06 04月07日  53960  54190  53250  53580  +40
26/06 04月06日  53180  54150  53020  53540  +340
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示

◇TOPIX先物(日足)
         始値   高値   安値   終値  前日比
26/06 04月10日  3730.5  3793.5  3728.0  3742.0  -10.5
26/06 04月09日  3792.5  3835.5  3741.5  3752.5  -35.5
26/06 04月08日  3669.0  3817.5  3623.5  3788.0  +124.5
26/06 04月07日  3679.5  3695.0  3644.5  3663.5  +12.0
26/06 04月06日  3652.0  3690.5  3640.0  3651.5  -0.5
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示

●シカゴ日経平均 円建て
          清算値  前日大阪比
04月10日(06月限) 57385 +525
04月09日(06月限) 56690 +380
04月08日(06月限) 57075 +645
03月07日(06月限) 53960 +380
04月06日(06月限) 54000 +460
 ※前日比は大阪取引所終値比

□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
        売り   前週末比   買い      前週末比
04月03日    3407億円  -192億円  3兆3635億円  -1490億円
03月27日    3600億円 +1996億円  3兆5125億円  +6726億円
03月19日    1603億円 +1060億円  2兆8398億円  +488億円
03月13日    542億円 -3199億円  2兆7910億円  -3931億円
03月06日    3742億円 +1033億円  3兆1842億円  -6841億円

□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
        売り      前日比  買い       前日比
04月08日    6329万株   -530万株  13億6210万株   +5342万株
04月07日    6859万株   -752万株  13億0868万株   -2277万株
04月06日    7612万株    -98万株  13億3146万株   +3479万株
04月03日    7711万株   +148万株  12億9666万株   +2224万株
04月02日    7563万株   +317万株  12億7442万株   +218万株
04月01日    7245万株   +217万株  12億7224万株   -1195万株
03月31日    7027万株   -420万株  12億8419万株   -674万株
03月30日    7447万株   -515万株  12億9093万株   -2466万株
03月27日    7962万株   +2269万株  13億1559万株   +1億7445万株
03月26日    5693万株   +937万株  11億4114万株   +3102万株
03月25日    4756万株   +105万株  11億1012万株   +5029万株
03月24日    4650万株   -119万株  10億5983万株   +1974万株
03月23日    4770万株   +1237万株  10億4008万株   +427万株

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