石油週間見通し=これで天井か否か、米とイランの緊迫化は続く

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【前週のレビュー】ニューヨーク原油6月限は新月底となった17日の78.97ドル
から急反発している。米国とイランの停戦延長も緊迫化は続いており、直近高値の
98.39ドルを上抜くと再び100ドル台乗せも十分にあり得る状況。営業日(取引
日)ではないが、5月2日が次の満月のため、その辺りで天井を打つ可能性を考慮した
いとした。

【NY原油は110.93ドルで満月天井となるか否か】
 ニューヨーク原油6月限は再び100ドル台に乗せて、4月30日には110.93
ドルまで上伸して、一代高値を更新した。しかしその日の引けは105.07ドルと高
値からは大きく崩れており、本稿執筆時点の1日午後現在でも105ドル台を中心に広
めの高下となっている。30日は5月2日の満月の2営業日前となっており、このまま
天井を付ける可能性もありそうだ。ただ、万が一、高値を抜けた場合は、期近つなぎ足
で4月7日の117.63ドル(5月限)、3月9日の高値119.48ドル(4月
限)が次の上値抵抗となる。

 材料的には、30日のアジアの時間帯の急騰は有力な米ニュースサイトてある「アク
オシス」が中東に展開する米中央軍がイランに対する「短期間で強力な」一斉攻撃計画
を策定して、ケイン統合参謀本部議長とクーパー司令官がトランプ米大統領に説明した
ことが報じたことによるもの、ただ上げ幅を維持できず高値からは大きく崩れた。ま
た、納会するブレント原油6月当限の120ドル台納会を狙ったものといううがった見
方も一部で出ていたが、高値は126.41ドルまであったが、納会値は114.01
ドルまで急落した。
 いずれにせよ、4月8日以降、停戦こそしているものの、和平協議が進展しないな
か、イランがホルムズ海峡の事実上の封鎖、米国がイランの港湾に対する海上封鎖を行
うなど、こう着状況が続いており、いつ戦火が再開してもおかしくない状況。
 なお、軍事面では現在、米空母が3隻が中東近海に展開しているが、「ジェラルド・
フォード」は近々に中東近海を離れるに予定で、「エイブラハム・リンカーン」と「ジ
ョージ・H・W・ブッシュ」の2隻が中東近海に残る見込み。

 産油国関連のニュースとしては、アラブ首長国連邦(UAE)が石油輸出国機構
(OPEC)が脱退を発表したことで、今後供給量の上ブレリスクが懸念されている
が、ホルムズ海峡の状況から短期的な供給量が急増する可能性は低いとみられている。

 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は高止まりの様相。4万9000ドル
台でのもみ合いが続いている。
 ドルインデックスは一時99ポイント近辺まで上昇していたが、日銀のドル売り介入
などもあり、98ポイント台前半まで下落している。
【米国原油、輸出増加で在庫が急減】
 米国内に目を移すと、直近の米エネルギー情報局(EIA)の週報では、原油在庫が
前週比623万4000バレルの4億5950万バレルと急減していた。これは米国の
原油輸出が日量643万8000バレルと、統計を取り始めて以降最大となったことが
背景。中東やロシア産の代替需要が米国産の輸出を押し上げている。
 また、石油製品在庫もガソリンが同607万5000バレル減の2億2230万バレ
ル、留出油が同449万4000バレル減の1億0364万バレルとともに急減した。

【東京原油のテクニカル分析】
 東京原油の6番限である9月限は30日に9万円の節目やボリンジャーバントの2シ
グマ(9万0120円辺り)を上回って戻り高値を更新したが、5月1日には大きく崩
れた。ただ、安値からは大きく下げ幅を縮小して、日足は長い下ひげを付けた。

【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】
 ニューヨーク原油6月限は上昇中のボリンジャーバントの2シグマ(105.56ド
ル辺り)を大きく上回るランナウェイ相場となった。30日110ドル節目達成後に大
きく崩れて陰線引けとなった。

 ブレント原油7月限も同じような展開。110ドル超えからボリンジャーバントの2
シグマ(109.36ドル辺り)を大きく上回って推移も30日は高値から反落して陰
線引け。

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