ドル高が優勢 ドル円は157円台後半 米PPIが予想を大きく上回る=NY為替概況 きょうのNY為替市場、ドル高が優勢となり、ドル円は157円台後半で推移。この日発表の米生産者物価指数(PPI)が総合指数で前月比1.4%の上昇と予想を大きく上回る数字となった。 前日の米CPIもインフレ懸念を促す内容となり、FRBの年内据え置き期待を裏付けていたが、本日のPPIを受けて短期金融市場では、年内利上げの確率が上昇。12月までに一時40%程度の確率まで利上げを織り込んでいた。一方、FRBが重視しているPCE価格指数に反映される項目は、航空運賃を除けば比較的落ち着いていた。 ドル円は現在、連休中から日本の当局が介入を実施している水準にいるが、再び押し下げてくるか注目される。ストラテジストからは、日銀が明確なタカ派姿勢に転換しない限り、日本の当局は円買い介入を継続する必要性があるとの指摘が出ていた。 日銀がよりタカ派スタンスへと転換し、日本の政策金利がインフレの影響を考慮した実質ベースでプラスに転じない限り、円の劣勢は続き、一段安を回避するために継続的な介入が必要になると説明。その上で、円は当面、対ドルで現行水準付近で推移する可能性はあるものの、アンダーウエートだと述べている。 明日は北京で米中首脳会談が実施され、トランプ大統領も北京に先ほど到着したが、その行方を見守りたい雰囲気も市場では広がっている。 米上院が本日、ウォーシュ氏のFRB議長指名を巡る採決を実施し、賛成多数で承認した。パウエル議長は15日で任期が終了し、その後、ウォーシュ氏が第17代FRB議長に就任する。 ユーロドルは一時1.16ドル台に下落する場面が見られたものの1.17ドル台を維持。一方、ユーロ円は184円台後半での推移となった。 アナリストからは「ユーロ圏と米労働市場の格差拡大を背景に、ユーロドルの下落リスクが意識される」との指摘が出ている。米労働市場は底堅さを堅持する一方、ユーロ圏の雇用指標には悪化の兆候が見られているという。ユーロ圏は失業率こそ6.2%と過去最低水準にあるものの、他のデータは労働市場の減速を示唆しており、ユーロ圏PMIの雇用指数は今年に入り毎月縮小している。また、フランスの失業率は5年ぶり高水準となっているほか、ドイツもパンデミック時と同水準まで上昇している。 この傾向が続けば、FRBは利上げ実施の可能性がある一方、ECBは市場が織り込む年内3回の利上げの可能性は低下しているように見えるという。その場合、金利差縮小からユーロドルの重荷になるとしている。 ポンドドルは一時1.34ドル台に下落。きょうの下げで21日線を下回ったほか、100日線が1.3485ドル付近に来ており、その水準に顔合わせしていた。早期に反転できなければ、リバウンド相場に調整が入る可能性も浮上している状況。一方、ポンド円は一時212円台に下落する場面が見られたものの、213円台は維持しており、21日線と100日線の間で膠着した展開を続けている。 英国ではスターマー首相の去就が注目されているが、首相は本日、続投への決意を改めて表明していた。閣僚や90人以上の労働党議員からの辞任要求に抵抗。ただ、アナリストからは「英国の政治不信は夏を通じて続くことが予想される」との見解も出ていた。 英労働党の規定では、即座の党内選挙の実施は難しいと考えられる中、代わりの候補者も含めて、英政治はしばらく流動的な情勢が続きそうだ。 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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