原油安や株高の状況で、ドル円は159円台前半と介入警戒水準突入も静観=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
原油安や株高の状況で、ドル円は159円台前半と介入警戒水準突入も静観=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、各通貨がまちまちの値動き。原油安と米金利低下というリスク後退のサインが点灯する一方で、為替は通貨ごとに異なる材料が交錯する「モザイク相場」となっている。中東情勢の改善期待を背景にNY原油先物は一時89ドル台まで反落し、米債利回りも低下しているが、市場全体のトレンドを左右するほどのエネルギーは生まれていない。値動きの中心はあくまで小幅なポジション調整だ。ドル円は159円台前半へと上昇、4月30日以来の高値水準にあり「介入危険水準」に突入している。ユーロドルは1.16台前半から半ばへと堅調な推移。一方、ポンドドルは1.3450を挟んだ揉み合い。クロス円はユーロ円が185円台前半から後半へと買われる一方、ポンド円は214円台前半での推移にとどまっている。ユーロ対ポンドでのユーロ買いも観測されているが決定打となるような新たな材料は出ていない。通貨オプション市場では期近1週間のボラティリティー水準が低下しており、相場が様子見姿勢であることが示されている。AIブームに沸く株式市場とは対照的に為替市場のムードは停滞している。

 ドル円は159円台前半での取引。東京午前に159.18付近まで沈んだ後は買いが優勢になっている。ロンドン序盤には159.44付近まで高値を伸ばした。4月30日以来のドル高・円安水準となっている。この日は160円台後半から155円台まで急落する一日だった。市場では政府・日銀による5兆円規模の実弾介入観測が広がった日であり、再び介入危険水準に突入したことになる。ただ、現状では急速な値動きは見られず、159円台前半に高止まりしている。東京午前に植田日銀総裁は6月利上げの地ならし発言を行っており、市場に浸透した面も指摘される。

 ユーロドルは1.16台前半での取引。東京早朝の1.1625付近を安値に、ロンドン朝方には1.1649付近まで買われた。原油安や米債利回り低下などを受けて有事ドル買いの後退からドル売り圧力がみられている。ただ、値幅は限定的だ。ユーロ円はドル円とユーロドルの底堅い値動きを受けて上昇。東京早朝の185.20付近を安値にロンドン序盤には185.71付近に高値を伸ばした。対ポンドでもユーロは堅調に推移している。ECB6月利上げ観測が広がっているほか、原油安が欧州経済に好材料である点などが指摘される。

 ポンドドルは1.34台前半での取引。東京午前の1.3459付近を高値にロンドン時間には前日NY終値1.3446を割り込んで、安値を1.3436付近に広げている。ポンド円は東京早朝の214.11付近を安値に、ロンドン序盤にかけて214.42付近まで買われたが、その後は上値重く推移している。ユーロポンドは0.8646付近から0.8663付近へと上昇、ユーロ買いが優勢。ポンド独自の新規材料は見当たらない。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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