NY時間の終盤に入ってドル円は159.55円付近まで上昇しており、再び160円を試す気配も高まりつつある。 米大手証券のストラテジストによると、イラン紛争初期1カ月間に進行したドル高を受けて、海外の公的な機関投資家が米国債売却を進めていたという。「ドルは、為替評価調整後の海外の公的機関による米国債需要を左右する最も重要な要因の1つだ」と指摘。3月の海外勢による米国債保有額は過去最高水準から減少。一方、ドル指数は3月に2.4%上昇し、2025年7月以来最大の月間上昇率となった。 ストラテジストはこうした変化について「一部の政府がイラン紛争下で自国通貨の防衛や資本流出の抑制を優先した結果と見られる」と分析。ただし、「これはあくまで一時的な動きで、米国債の需要構造そのものの変化を意味するものではない」との見方を示した。 2月下旬に米国とイスラエルによるイラン攻撃が始まると、ドルは安全資産需要に加え、世界最大の産油国である米国の立場からも買われた。 一方、紛争はエネルギー市場を混乱させ、世界的なインフレ懸念を強めた。特にエネルギー輸入依存度の高い国々へ圧力が強まった。紛争開始以降、インドルピー、韓国ウォン、トルコリラ、円などは対ドルで下落率上位となっている。 ストラテジストは「当局による通貨防衛は、長期的にはドルとの結び付きや米国債保有維持への強い意思を示していることが多い」と指摘。その上で「紛争が終結すれば、ドル安トレンドへ回帰し、それが海外の公的機関による米国債需要に緩やかな追い風となるだろう」と述べた。 USD/JPY 159.54 EUR/JPY 185.45 GBP/JPY 214.20 AUD/JPY 113.85 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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