【通貨別まとめと見通し】メキシコペソ円:9.21 円台の壁に阻まれるも 9.15 円の岩盤サポートを確認、調整完了から再び上抜けへのエネルギー蓄積局面へ 先週(5月25日〜6月1日)のまとめ 先週のメキシコペソ円は、週初から前週の反発モメンタムを引き継いで一時 9.2173 円まで上値を伸ばしたものの、心理的・テクニカル的節目である「9.22 円の手前」で頭打ちとなり失速。その後は一時 9.1493 円まで深い調整を挟む展開となった。しかし、下値では極めて強固な押し目買い(スワップ狙いの実需など)が入り、週後半の足固め(パワー蓄積)を経て、週明け1日(月)から本日2日(火)にかけて再び 9.20 円台へ再浮上するなど、長期的な上昇トレンドの底堅さを改めて印象付ける1週間となった。 9.21 円台での頭打ちとレジスタンス意識(5月25日〜27日) 週明け25日(月)は、前週からの流れを引き継いで東京時間から力強く買い進まれ、一時 9.2130 円まで急伸。翌26日(火)も高値圏を維持して一時 9.2148 円を記録、27日(水)には一段と上値を追って一時 9.2173 円の直近高値をマークした。しかし、警戒されていた 9.22 円の壁を前に買いの手が止まると、日本当局による円安牽制(介入警戒感)に伴うロングポジションの利益確定売りに押される形で失速。引けにかけて 9.17 円台へと急反落した。 9.15 円近辺でのサポート確認とレンジもみ合い(5月28日〜30日) 27日後半からの失速の流れは一時的に売りを加速させ、28日(木)12:00台には一時 9.1493 円まで水準を切り下げた。しかし、この 9.15 円割れ手前のゾーンでは強い買い支え(押し目買い)が入り、底打ち。29日(金)から30日(土朝)にかけては、下値を 9.15 円〜 9.16 円台でしっかりと固めつつ、上値は 9.18 - 9.19 円台へとじりじりとレンジを切り上げるもみ合い(パワー蓄積期間)に終始した。週末は 9.1789 円でクローズし、調整が一巡したことを示唆した。 週明けの再反発と9.20 円台の再テスト(6月1日〜2日現在) 週明け6月1日(月)に入ると、9.15 円近辺での調整を完了した市場が再び円売りに傾いた。東京時間から値を戻すと、欧州〜NY時間(17:00台)には 9.2046 円、21:00台には 9.2061 円まで再浮上(一時高値 9.2108 円)し、再び 9.21 円台の壁をテストした。22:00台には一時 9.1825 円まで下ヒゲを引いて急調整するポンド並みに荒い乱高下も見せたものの、本日2日(火)午前現在、直近では 9.2016 円(11:00時点)付近まで即座に復帰。下値の強固さを改めて証明したことで、再び上値の壁を崩すための準備を整えつつある格好だ。 ファンダメンタルズ分析 先週から今週にかけてのファンダメンタルズは、「メキシコのインフレ粘着性に伴う高金利の維持」と「日本の為替介入リスク・材料出尽くし感」の交錯が大きな背景となっている。 • メキシコ側(ペソ下支え): メキシコ中央銀行(バンコ・デ・メヒコ)の政策金利は非常に高い水準が維持されており、当局者からのインフレ高止まりへの警戒発言も相次いでいる。これにより、早期の連続利下げ観測が大きく後退。圧倒的なインカムゲイン(スワップ妙味)を背景とした実需の買いが、ペソの下値を強力に支え続けている。 • 日本側(上値の重さと底堅さ): 9.21 - 9.22 円に接近する局面では、常に日本当局による「実質的な為替介入への恐怖心」が強力な心理的レジスタンスとして機能し、利益確定の引き金となった。一方で、日銀のタカ派的な政策期待(国債買い入れ減額など)は織り込みが進み材料出尽くし感が出ている。根本的な日英・日墨金利差の大きさが意識されるため、9.15 円近辺への調整局面は結果的に「絶好の押し目買いの好機」と捉えられ、週明けの円売り再開(9.20 円台回復)につながった。 • テクニカル分析 • トレンド: 短期的には「9.2173 円での頭打ちからの再調整・もみ合い」を経て、「再び上昇トレンドへ回帰・上値トライ」の局面にある。日足レベルの上昇チャネルは依然として崩れておらず、先週の推移によって 9.15 円近辺(先週木曜安値 9.1493 円)が極めて強固なサポート(岩盤押し目買いゾーン)として市場に強く意識された。 • レジスタンス1: 9.21 - 9.22 (先週27日の高値 9.2173 円から、心理的節目である 9.22 円にかけての厚い壁) • レジスタンス2: 9.30 (中長期的な次のターゲットとなる、心理的かつテクニカルな大台節目) • サポート1: 9.18 - 9.19 (6月1日夜間の押し目 9.1825 円や2日早朝の安値 9.1803 円を基準とする足元の短期支持帯) • サポート2: 9.15 (先週28日の調整局面で踏みとどまった 9.1493 円、29日安値 9.1528 円を基準とする強力な支持帯) • サポート3: 9.00 - 9.05 (5月6日の急落安値 9.0024 円を基準とする最重要岩盤支持線) • RSI (14時間足): 先週28日の調整局面では一時 28.15 と「売られすぎ圏(30 以下)」まで急低下したが、そこからの急反発に伴い、6月1日の再浮上時には一時 62.5 までの強気圏へ復帰。本日2日午前の揉み合いにより、足元(11:00)では 54.9 の「中立〜強気」の巡航速度を維持している。「買われすぎ(70 以上)」の過熱感は完全にリセットされており、ここから再び上値を追って 9.22 円を突破するための余力は十分に蓄積されている MACD: 先週28日〜29日の急調整時には、MACDライン・シグナルライン共にゼロラインを一時下回るマイナス圏へ沈み、上昇モメンタムはやや一服した。しかし、週末の足固めと6月1日の急反発によってゼロラインを急速に上抜けてプラス圏へ回帰。足元(2日11:00時点)では、MACDライン(0.00215)がシグナルライン(0.00212)をわずかに上抜けるゴールデンクロス(GC)をゼロラインの上方(プラス圏)で形成している。これは短期調整が完了し、上昇トレンドが再加速する非常に強いサインを示唆している。 今後のポイント・見通し 今週の最大の焦点は、先週も阻まれた「9.21 - 9.22 円の明確な上抜け」を果たし、さらなる高みである「9.25 - 9.30 円の大台」への道筋を開けるかである。 【メインシナリオ】調整・もみ合い完了に伴う9.22上抜けと9.25〜9.30円への回帰 先週、9.15 円近辺という適度な押し目を作り、さらに数日間のレンジもみ合いを経たことで、市場のロングポジションの需給が整理され、エネルギーが十分に蓄積された。メキシコ中銀のタカ派的なスタンス(高金利維持)が続き、日銀の政策期待が材料出尽くしとなる場合、スワップ買いを巻き込んだ円売り・ペソ買いが再加速する。9.22 円を安定的にクリアできれば、売り方のストップロスを巻き込み、9.25 円、さらには 9.30 円の大台復帰への歩みが濃厚となる。 • 想定レンジ: 9.18 - 9.30 • 根拠: 先週の揉み合いで 9.15 円サポートの強固さが証明されたこと、テクニカル的な強気地合いへの回帰(時間足MACDのプラス圏でのゴールデンクロス形成)。 【対抗シナリオ】9.21〜9.22円付近でのトリプルトップ形成と再調整 9.21 - 9.22 円近辺で日本当局による「実質的な介入への警戒」や口頭牽制に再び阻まれた場合、上値の重さから失望売りを誘い、トリプルトップ(9.21 円台を頂点とする形)を形成して再び 9.15 - 9.18 円近辺まで押し戻される可能性がある。ただし、先週同様に 9.15 円台を維持できれば、単なるレンジ内での持ち合いの延長と捉えられる。万が一 9.15 円を明確に割り込んだ場合は、9.05 - 9.10 円付近までの深い調整を想定する必要がある。 • 想定レンジ: 9.12 - 9.22 • 根拠: 依然として日本当局による「円安阻止」の為替介入リスクが燻っていること、高金利通貨特有の、急激な利益確定(ロングポジションの巻き戻し)への警戒感。 総評 先週のメキシコペソ円は、9.2173 円の手前で一度押し戻される展開となったが、9.1493 円での鮮やかな反発およびその後のレンジ内での底堅さは、相場の底流にある地合いが依然として強固な「ペソ高・円安」であることを改めて物語っている。 今週中に 9.21 - 9.22 円の壁を突破し、次の主戦場へ向けて歩みを進められるか。市場は政府・日銀の動向を神経質に注視しつつも、高金利の需給を背景に、着実に上値の壁を切り崩そうとしている。 今週の主な予定 メキシコ 特になし
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