【本日の見通し】ドル円は介入警戒感と地合いの強さの綱引き 昨日の海外市場でドル円は一時161.93円まで上値を伸ばした。2024年7月3日に付けた161.95円に迫る動き。もし超えると1986年12月以来、39年半ぶりの高値圏となる。 こうしたドル高円安の進行を受けて、片山財務相とベッセント財務長官によるオンライン会談が行われたと報じられている。為替問題についての協議を行ったものとみられており、報道後にいったん161.08円まで急落する場面が見られたが、その後161円台後半に反発するなど地合いの強さが印象づけられている。 日米金利差を狙ったドル高円安の流れが加速している。先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)が予想外にタカ派との印象が強く、米国の早期利上げ観測が広がっている。FOMC前はごく少数派であった次回7月のFOMCでの利上げ見通しは、金利先物市場の動向から確率を示すCMEのFedWatchツールで35%を超え、次々回9月までの利上げ確率は75%程度と多数派になっている状況。年内複数回利上げの見通しも50%を超えてきている。 こうした米国の利上げ期待に対して、先週追加利上げを行った日本は今後の姿勢に大きな変化が見られず、追加利上げがあるとしても10月か12月との見方が強い。それだけに金利差縮小の観測が後退しており、ドル買い円売が進みやすくなっている。 昨日まで8連騰となっている日経平均の動きなどもリスク選好の円売りにつながっているが、昨日は米株式市場でダウ平均がプラス圏となった一方、IT・ハイテク株の売りからナスダックが下落したこともあって、今日は調整の動きが意識されそうだ。 昨日の161.08円までの急落からすぐに戻した地合いの強さと、急落の展開でも161円を割り込まなかった下値での買い意欲を受けて、今日も堅調な動きが見込まれる。ただ、介入警戒感が高まる状況となっており、昨日以上に慎重な動きが見込まれるところ。介入によって160.00円を割り込むような動きが見られると、いったん調整の動きが広がる可能性がある。 介入が見られない場合はドル高円安の継続が見込まれるだけに、難しい判断となりそうだ。 ユーロドルはドル高の中で1.1420ドル台まで下げてきている。この後も戻りの重い展開となりそう。1.1450ドル前後が目先の戻りのポイントと見ている。 ユーロ円はドル円の上昇を受けて185.40円前後まで上昇後、日米財務相によるオンライン会談報道を受けて184円台へ押し下げられた。その後は対ドルでのユーロ売りが重石となって184円台での推移が続いており、ドル主導で不安定な動き。介入警戒もあって、上値追いには少し慎重になっている。 ポンドドルはスターマー首相の辞任が、いったんのあく抜きとなる形で買い戻しにつながった。政治的混乱がポンド売り材料となっていたが、多くの見通し通り辞任が決定したことで、イベント通過にともなう買い戻しとの受け止めから、その後はもみ合いとなっている。ドル高の流れが強まるようだと、再び売りが出る可能性がある。 ポンド円はドル円の上昇もあって一時214.68円まで上昇。その後のドル円の下げもあっていったん押されているものの、対ドルでのポンドの堅調さなどが支えとなり、比較的しっかりした動きが続いている。ただ、ここからはドル円の介入警戒感が上値を抑えてくる可能性があり、不安定な動きが見込まれる。 MINKABUPRESS 山岡
みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。