トランプ発言きっかけに有事のドル買い広がる、ドル円一時162円台半ば=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
トランプ発言きっかけに有事のドル買い広がる、ドル円一時162円台半ば=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、トランプ発言をきっかけに有事のドル買いが再燃している。本日の流れを俯瞰すると、東京では米中央軍によるイラン攻撃報道を受けてドル買いが先行し、日本では財政赤字拡大への警戒から新発10年債利回りが2.862%へ急上昇、日経平均も1100円超下落するなど「日本売り」の様相を呈した。ドル円は162.46円まで上昇した。しかし、ロンドン入り後は原油が73ドル手前から72ドル割れへ反落し、米10年債利回りも4.56%台から4.54%割れへ低下。ドル円は162円前後へ押し戻され、オプションの壁(ドル円162.00円、ユーロドル1.1400から1.1450)が値動きを抑え、1週間ボラティリティーも6%割れへ低下するなど、調整の動きがみられた。トランプ大統領が「イランとの停戦は終わり」と述べると地政学リスクが再燃。原油は72ドル割れから75ドル台へ一気に急伸し、米金利も4.58%台へ上昇。欧州株や米株先物は下げ幅を拡大。ドル円は162.56円まで本日高値を更新し、ユーロドル・ポンドドルもそれぞれ本日の安値を更新するなど、主要通貨に対してドルが全面高となっている。クロス円は東京時間に買われた影響もありやや円安での推移。ユーロ円は185円台前半、ポンド円は216円台後半で推移している。このあとのNY市場では米FOMC議事録が公表される。

 ドル円は162円台前半での取引。東京市場で早朝の162.03付近から東京午前に162.46付近まで買われたあと、ロンドン序盤にかけて162.10割れ水準まで反落した。ロンドン序盤は往って来いの値動きの後、落ち着いていた。しかし、トランプ米大統領がイランとの停戦(覚書)について「もう終わった」と発言したことを受けて、一気にドル買いが強まった。一時162.56付近に高値を更新している。足元では目立った調整もなく高止まりしている。

 ユーロドルは1.14台前半での取引。東京市場で1.14付近から買われ、ロンドン序盤に欠けて高値を1.1432付近に更新した。しかし、トランプ発言を受けてドル高に転じると安値を1.1396付近に更新した。足元では1.14台を回復しているが買戻しの動きは限定的。ユーロ円は東京市場からの買いが継続。東京早朝の184.91付近を安値にロンドンタイムには高値を185.47付近に更新している。その後は高値追いは一服も調整は浅く、185円台前半に高止まりしている。トランプ発言を受けて欧州株や欧州債が売られているが、円相場に特段の影響はみられていない。

 ポンドドルは1.33台半ばでの取引。東京市場では1.3340-60付近での揉み合いが続き、ロンドン序盤にかけて1.3370付近にやや高値を更新した。その後はトランプ発言を受けたドル買いに1.3322付近まで下落。その後は下げも一服し、1.3350付近で推移している。ポンド円は小高く推移。東京早朝の216.38付近を安値に、ロンドン序盤には216.97付近まで買われた。その後は216円台後半で売買が交錯している。前日比円安水準は継続している。ユーロポンドは0.8536から0.8555までのレンジでやや上昇している。英欧関連の目立った材料はみられていない。トランプ米大統領はNATOやスペインに対して苦言を呈したが、特段の反応はなかった。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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