きょうの為替市場、ドル円は前日の急落からさらに下げを加速し、155円台まで急落している。約1カ月ぶりの円高水準。200日線を明確に下放れたことでドルロングの巻き戻しやストップロスを巻き込み、ここ1カ月ほど続いていた緩やかな円安トレンドが一変している。 円買いを促したのが、日銀を巡る利上げ観測の高まりとGPIF。日銀は今月の決定会合で政策金利を0.25%ポイント引き上げ、1.25%とする方向で調整に入ったと伝わっている。実現すれば6月以来3カ月ぶりで、植田総裁就任後では最短の間隔での追加利上げとなる。サービス価格の上昇や円安を背景に、日銀内では物価の上振れリスクへの警戒が強まっているという。 さらに、高田審議委員が連続利上げや機動的な政策対応に言及し、0.5%ポイント以上の大幅利上げも選択肢になり得るとの姿勢を示したことから、海外勢中心に日銀の利上げペース加速への思惑も強まっている。ベッセント財務長官もG20に合わせて日本の利上げを期待する姿勢を繰り返しており、日銀の積極的な正常化観測が円の支援材料となっている。 一方、円買いの背景には国内資金フローを巡る思惑もある。GPIFが7年ぶりに8月会合を開いたことから、金利上昇が続く国内債券への資産配分を引き上げるとの観測が浮上。前日にはドル円が短時間で急落し、レートチェックの観測も出ていたが、足元の円高は単なる為替介入への警戒だけではなく、日銀の利上げ加速やGPIFによる国内への資金シフトを先取りした動きとの見方も出ているようだ。 なお、本日に日銀が公表した「当座預金増減要因」からは、前日の円高は介入ではなかったようだ。 ただ、日米金利差や原油高を背景とした円売り圧力は依然として根強いうえ、日銀の利上げを巡る市場の織り込みは行き過ぎとの指摘もある。このため、利上げ期待が後退すればドル円が大きく買い戻される可能性もあり、円高が一方向に続くかはなお不透明。そもそも、FRBが利上げモードにある。 日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。 3日(木) 現行付近にはなし MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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