ドル円、一時156円台に下落 日銀会合による円高との見方は少ない=NY為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル円、一時156円台に下落 日銀会合による円高との見方は少ない=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル円は序盤に売りが優勢となり、一時156円台に下落する場面が見られた。ドル安が出ていた一方、むしろ円高がドル円を押し下げていた。しかし、後半になるとその下げを戻している。10月末ということもあり、実需に絡んだ値動きが中心だったのかもしれない。

 本日は日銀決定会合の結果が発表になり、植田総裁の会見も行われていたが、それによる円高との見方は少ない。むしろ、前日のアマゾンとインテルの決算を受けた米株式市場の急落が影響していたとの指摘も出ていた。

 日銀については、予想通りに政策金利を据え置いた。また、基調的なインフレが2%に達したとの認識を初めて示した。ただ、植田総裁は2%程度での安定的推移を確認する必要があると強調。12月を含め毎回の会合で判断するとも言及。

 市場では追加利上げの可能性を維持したものの、実施時期についての新たな手掛かりを示さなかったとの受け止め。明確にタカ派な会見を期待していた向きには物足りない内容となった模様。それでも短期金融市場では12月利上げ期待は80%の確率で温存している。アナリストからは、12月と来年3月に利上げを実施すると予想の予想も出ていた。

 ユーロドルはNY時間に入って戻り売りが優勢となり、一時1.1135ドル近辺まで下落。21日線が1.12ドルちょうど付近に来ているが、その水準に上値を止められた形。一方、ユーロ円も上値の重い展開が続いており、175円台での推移となった。

 フランスの債務問題への懸念や、前日の理事会でECBが利上げに慎重姿勢を示したことが重しとなっているようだ。本日の第3四半期のフランスGDPが予想外のマイナス成長となり、債務問題への懸念が一段と強まった。

 ECBは前日に政策金利を据え置き、今後の利上げについても明確なシグナルを示すことは避けた。ただ、ECBはインフレ見通しが改善しなければ12月に利上げする用意があるとの報道も流れており、短期金融市場でも12月利上げの確率を82%程度で織り込んでいる。現在の経済指標や中東紛争による経済への影響を踏まえると、インフレを抑えるには追加利上げが必要になる可能性が高いと考えているという。

 ポンドドルはNY時間に入って上げを一服させ、1.33ドル台に値を落とした。本日は一時1.3435ドル付近まで上昇し、200日線に顔合わせしていた。しかし、上抜けることなく戻り売りに押される展開。

 来週は英中銀が金融政策委員会(MPC)を開催するが、エコノミストからは、利上げに踏み切ることはほぼ確実との見方が示されている。「力強い成長や労働市場の改善、エネルギー価格上昇を背景に、英中銀が政策金利を引き上げることはほぼ間違いない」と指摘。さらに、来年2月にも追加利上げが実施される可能性が高いとし、それが今回の利上げサイクルの最後になると予想している。

 一方、同エコノミスト氏は「市場が現在織り込んでいる5%近い水準までの利上げが必要とは考えていない」とも指摘。「基本シナリオでは、インフレは2月までにピークを付け、成長も大幅に鈍化すると見ている。その結果、MPCは来年残りの期間、政策金利を据え置くことが可能になるだろう」と述べた。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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