29日の東京株式市場は、前場は日経平均が下値模索の動きを強いられたが、後場は一貫して下値を切り上げる展開となり、終盤プラス圏に浮上し小幅高で引けた。 大引けの日経平均株価は前営業日比15円64銭高の2万664円64銭と小反発。東証1部の売買高概算は11億8229万株、売買代金概算は2兆1157億4000万円。値上がり銘柄数は1143、対して値下がり銘柄数は894、変わらずは89銘柄だった。 きょうの東京市場は売り先行で始まった。前日の米国株市場でNYダウが200ドル超下落したことに加え、原油市況安や為替が円高傾向に振れたことなどを受けリスク回避ムードが強かった。米国株市場ではキャタピラーやエヌビディアの決算が市場予測を下回り、大幅安に売り込まれたが、その背景に共通するのが中国の需要減速であったことから、東京市場でも中国関連株中心に輸出セクターに警戒感が広がった。しかし、下値では押し目買い意欲が強い。前場は中国・上海株市場も軟調で投資家のセンチメントを悪化させたが、後場は上海株が立ち直り、これを横にらみに日経平均も戻り足を強める展開となった。業種別には前日に売られた電力株や水産株などが堅調。一方で、石油や機械株に売りが目立った。売買代金は活況の目安とされる2兆円を上回った。 個別では、売買代金トップの任天堂<7974>が前場の軟調展開から後場プラス圏に切り返した。ソフトバンクグループ<9984>が堅調、東京電力ホールディングス<9501>も高い。良品計画<7453>が買われ、NTT<9432>も堅調。セラク<6199>がストップ高に買われ、幸楽苑ホールディングス<7554>も値を飛ばした。新日本理化<4406>が物色人気継続、ネオジャパン<3921>、デジタルアーツ<2326>も大幅高。文化シヤッター<5930>、TOKYO BASE<3415>も上昇した。 半面、東京エレクトロン<8035>、SCREENホールディングス<7735>など半導体関連株が下落、武田薬品工業<4502>も売りに押された。コマツ<6301>、ファナック<6954>、日本電産<6594>など設備投資関連が値を下げ、トレンドマイクロ<4704>も大幅安。CKD<6407>、住友理工<5191>が急落したほか、アルバック<6728>、アスクル<2678>なども下落した。 出所:minkabuPRESS 株式情報
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