【これからの見通し】方向感見出しにくい、各国経済統計にヒントみつかるか

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】方向感見出しにくい、各国経済統計にヒントみつかるか

 今週は先週から引き続き為替・株式市場ともに方向感を見出しにくいムードで始まっている。株式市場には調整圧力が入りやすくなっており、米VIX指数は上昇傾向を示している。米税制改革動向に不透明感があることが不安視されているもよう。

 為替市場は神経質な動き。ただ、リスク回避的な円高の動きは散発的なものに留まる傾向があり、継続性は弱い。ドル相場は、足元ではドル買い一服も、ドル売り方向に転換するほど方向性は強まっていない。政治情勢が不透明な英ポンドも売り圧力に持続性はみられず。いずれも程よいカオス状態といったところ。

 この後の海外市場では経済統計の発表が多い。ドイツGDP・速報値(第3四半期)、ドイツ消費者物価指数・確報値(10月)、ユーロ圏鉱工業生産(9月)、ユーロ圏GDP・改定値(第3四半期)、ドイツZEW景況感指数(11月)、英消費者物価指数(10月)、英生産者物価指数(10月)、英小売物価指数(10月)、米生産者物価指数(10月)など。

 ドイツやユーロ圏のGDPに力強さが続くのか。英消費者物価指数は前年比+3.1%と3%超となる見込み。英金融当局者からは今回10月の数字でピークアウトするとの見方があったが市場の反応はどうか。米生産者物価指数は伸びがやや鈍化する予想となっており、あすの米消費者物価指数の発表を控えてドル売り圧力が継続するのかどうか。

 きょうはECBが中央銀行コミュニケーション会議を開催する。黒田日銀総裁、イエレンFRB議長、ドラギECB総裁などが討論会に参加する予定。市場との対話がテーマとあって今後の金融政策へのヒントが飛び出すのかが注目される。ただ、テーマの主旨からするとサプライズ発言はなさそうだがどうか。

minkabu PRESS編集部 松木秀明  

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