NY時間の午後に入ってドル円は112.70近辺と本日の最高値圏での推移が続いている。前半は次期FRB議長の報道を巡って上下動していたが、結局、レンジを抜けることはなく、112.50を中心とした水準に収まっている。ドル高というよりも円安の動きがドル円をサポートしており、底堅い動きを見せている。 今週は一時113円台に上昇したものの、9月期末にかけて上値を抑えられ、112円台に伸び悩んでいる。しかし、戻り売りを強める動きまではなく、底堅さは堅持している。来週以降、10月相場に突入するが、このままリバウンド相場が続くか注目される。 ポイントの一つとしては、ここに来て急速に復活している年内の米利上げ期待であろう。イエレン議長を始め、FOMCメンバーはタカ派な見方が多い。きょうのPECデフレータを見た限りにおいては、インフレに関しては強気に見ることはできない。むしろ、雇用や生産、消費、企業センチメントなど他の指標がそれを補うかどうかが焦点になるものと思われる。 直ぐにはインフレが目標に届きそうになくても、他の指標が堅調であれば、FRBは利上げを継続したがっている雰囲気もある。そうなれば、ドル円は115円を目指すシナリオも期待できそうだ。 来週は米雇用統計が発表される。ハリケーンの影響が出ているものと思われ、非農業部門雇用者数(NFP)の事前予想はかなり低水準だ。特殊要因でもあり、今回のNFPのデータは労働市場の基調判断には適さないと思われる。ただ、その他の平均時給などのデータはハリケーンの影響は小さいものと思われ、今回はそちらの方をより注目したい。 USD/JPY 112.68 みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
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