【これからの見通し】リスク動向一服、きょうは米経済指標盛りだくさん 昨日の米株はナスダック主導で堅調な足取りを示した。トランプ大統領の北朝鮮に関するツイートも市場を刺激することはなかった。第2四半期の米GDP改定値が前期比年率3.0%に上方改定されており、特に個人消費の強さが目立っていた。北朝鮮リスクに対する市場の警戒感がやや薄れるなかで、きょうは米経済指標の発表が盛りだくさんとなっている。あすの米雇用統計を控えて、市場の関心は米国のファンダメンタルズに移ってきている。 きょう発表される米経済指標は、個人所得(7月)、個人支出(7月)、PCEデフレータ(7月)、新規失業保険申請件数(26日までの週)、シカゴ購買部協会景気指数(8月)、中古住宅販売成約指数(7月)など。昨日の米GDPでは個人消費の伸びが3.3%と際立ったが、それがPCEデフレータ(前年比の予想は+1.4%)など物価指標に反映されるかどうかがポイントとなろう。 ロンドン時間には、ドイツ雇用統計(8月)、ユーロ圏失業率(7月)、ユーロ圏消費者物価指数・速報値(8月)などが発表される。ユーロ圏消費者物価は前年比+1.4%と見込まれている。偶然にも米PCEデフレータの事前予想と同水準になっており、ユーロドル相場にとっては米欧の物価指標として比較の対象になりやすい面もありそうだ。 また、カナダ関連では、月次と四半期ベース両方のGDPが発表される。カナダドルにとっては神経質に上下動する原油相場とともに注目材料となろう。 ドル円相場は108円台前半でサポートされたあとは、急ピッチの上昇となっている。まずは、111円近辺にレジスタンスの強さが試されるところ。この水準にはボリンジャーバンド上限(2シグマ・21日)が位置しており、8月に入ってからトレンド性の薄れているドル円相場にとっては、上値のメドとなりやすくなっている。 みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
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