ドル円は110円台後半に戻す インフレ指標を待ちたい雰囲気=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 NY時間に入ってドル円は110円台後半での推移となっている。NY時間に入る前までは戻り売りが優勢で110円台前半まで値を落としていた。先週の米雇用統計を受けて買い戻しの機運も出ていたが、111円手前の売り圧力に上値を抑えられる中、短期筋が見切売りを入れていたようだ。

 手掛かり材料に乏しい中、この日発表になった6月の米求人件数(JOLT)が予想を上回ったことが材料視されている。6月の米求人件数(JOLT)は616.3万件と過去最高となった。先週発表になった7月の米雇用統計は強い内容であったが、今回のJOLTからも企業の採用意欲が強いことが示されており、完全雇用に接近する中、いずれ賃金上昇に繋がってゆく可能性もある。

 先週末の米雇用統計を受け9月FOMCでのバランスシート縮小開始
は確実視されつつあるものの、市場の焦点は年内にあともう1回の利上げがあるか否かに集まっている。現在は年内利上げの確率が半々といったところで推移しているが、市場が利上げ期待を高めるには、このところのインフレ鈍化が一時的な動きであるという証拠が欲しいところでもあり、金曜日の米消費者物価(CPI)をはじめ、インフレ指標を待ちたい雰囲気になっているものと思われる。

USD/JPY 110.77

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
 

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