ECBの刺激策がユーロ圏のゾンビ企業を存続させたとの指摘も=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 きょうのユーロドルは利益確定売りが優勢となっており、1.16台前半まで下落している。先週のECB理事会はハト派な雰囲気も強かったが、市場のユーロ買いは勢いが衰えず、1.16台後半まで一時上昇していた。しかし、今週のFOMCや米GDP速報値など米国発のイベントが控える中、ユーロロングの調整の動きも出ているようだ。

 この日発表になったユーロ圏PMIが予想を下回ったことも利益確定の動きを後押ししている。ただ、ユーロの上値期待も根強い中、下値での押し目買い意欲も強く、1.16台を割れを試す動きまでは見られていない。

一部からはユーロ圏はゾンビ企業が多く残っており、それがECBの行動を遅らせているとの指摘も出ている。利払い前・税引き前利益が、負債コストを賄えているかを示すインタレスト・カバレッジ・レシオが1倍以下の企業が10分の1に及ぶという。2013年以降の大規模な量的緩和策が弱い企業に、リファイナンスの機会を与えデフォルトを回避させてしまったという。

EUR/USD 1.1635 EUR/JPY 129.38 EUR/GBP 0.8929

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
 

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。