今週の25日、26日に、米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。 前回6月に開かれたFOMCで、追加利上げが決定され、現在はその影響を見極める時期であること。また、今回のFOMCは年8回の会合のうち、メンバーの見通しや会見が予定されていない回にあたっていることなどから、今回のFOMCでは金融政策は現状維持になるという見方が強い。 昨年12月から3度にわたって利上げしている政策金利。今年あと一回の利上げがあるかどうかが焦点となっているが、あるとしてももう少し先。 今月のイエレンFRB議長による議会証言において、緩やかな利上げという従来からの主張が見られ、インフレについても不透明性に言及するするなど、慎重姿勢が目立ったこともあり、どちらかというと年内の利上げ期待が後退気味。あったとしても12月のFOMCという見方が一般的となっている。 一方、量的緩和については、議長をはじめ多くの要人から早期のバランスシート縮小が言及されている。 ハト派で知られるブレイナードFRB理事ですら、バランスシートの縮小については否定しておらず、9月のFOMCでバランスシート縮小開始が発表されるのではとの思惑が広がっている。 この場合、今回のFOMCの声明で、開始に向けた地ならしが行われる可能性がある。 すでに、声明などでバランスシートの縮小についての言及があるが、9月のFOMCに向けて、もう一段踏み込んだ表現で示唆してくるのではという期待が見られる。 また、一部の見通しではあるが、今回の会合でバランスシート縮小を決めてしまうのではとの見方もあるようだ。 ただ、利上げを決めた前回6月の会合で、一部のメンバーが年内のより遅い時期まで決定開始を先送りすることで、経済・物価の見通しを精査する時間が生じると主張していることから、今回の会合での決定は難しいという見方も強い。 注目は声明での表現の変化ということになりそうだ。 なお、イエレン議長は8月のジャクソンホールシンポジウムに出席することを表明している。 9月のFOMCに向けた市場へのメッセージは、このシンポジウムを待ってもおかしくない。今回は声明自体も大きな変化を見せない可能性も十分にある。 今回のFOMCへ過剰な期待はは禁物か。 何もなければいったんドル売りの可能性。ただ、9月にバランスシート縮小開始は基本路線で、ジャクソンホールを考えると、声明が消極的でも可能性はそれほど後退しないことから、影響は限定的といったところ。
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