先ほどからドル円に売りが強まっており、111円台に下落している。日銀が本日の決定会合でインフレ見通しを下方修正し、緩和継続姿勢を強調した。円安期待からドル円も一時112.40近辺まで上昇。ただ、NY時間に入ると売りが強まっている。 本日のECB理事会やドラギ総裁の会見を通過して為替市場ではユーロ買いが強まっている。相対的にドルは上値が重くなっていた中、トランプ大統領のロシア疑惑に関する報道がドル売りを加速させている。 ブルームバーグが関係筋の話として、昨年の米大統領選挙におけるトランプ氏陣営とロシアとのつながりを捜査しているモラー特別検察官が、捜査の対象を拡大し、トランプ氏や関係者のビジネスに関わるさまざまな取引について調べていると伝えた。 今後、トランプ大統領の経済政策の本丸である税制改革やインフラ整備法案の議論が本格化してくるであろう。ただ、ヘルスケア法案も成立させることができない中、期待通りに経済政策が実施されるのか、市場には不安感も台頭し始めている。そのような雰囲気の中、トランプ大統領のロシア疑惑に関する報道に市場も敏感に反応したものと思われる。 ドル円は前日も111円台に下落し、200日線や100日線を割り込んでいたが、下値では押し目買いも根強く出て、その水準を回復していた。しかし、今回の急落で再び下回っていることから、ロング勢も見切売りを出さざるを得なくなっているのかもしれない。 6月15日から7月11日の上昇波のフィボナッチ50%戻しの水準が111.60近辺に来ているが、この水準も下回る動きが見られている。 USD/JPY 111.58 みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。