ユーロドルは調整色を強める　一時１．１１３０近辺まで下落＝ＮＹ為替

　きょうはユーロの売りが強まっており、ユーロドルは一時1.1130近辺まで下落している。強いサポートとなっていた1.12と1.11台後半の水準をブレイクしており、利益確定売りを強めているようだ。前日は米消費者物価（ＣＰＩ）の発表で1.13近くまで上昇したが、その後のＦＯＭＣで一気に上げを帳消しにする動きとなっていた。長い上髭を付けて下げた格好となっており、上値への警戒感も強まったものと思われる。

　前日のＦＯＭＣやきょうの英中銀政策委員会（ＭＰＣ）がタカ派な雰囲気になったことから、資金の流れに巻き戻しが出ている雰囲気も強く、これまで資金流入が続いていたユーロに調整が出ているのかもしれない。

　ロンドン時間にユーロ圏の４月の貿易収支が発表になっていたが、黒字は予想を下回る内容となった。輸出も２．１％減少している。今年に入って黒字は縮小傾向が続いており、ユーロ高が輸出に影響している可能性も指摘されているようだ。ＥＣＢが直近のユーロ高に懸念を示し始めているとの見方も出ており、注意が必要。

　きょうの下げで２１日線を完全に下放れしており、1.11台前半の水準をブレイクするようであれば、1.10までの下げも視野に入るとの指摘も聞かれる。

EUR/USD　1.1146　EUR/JPY　123.48　EUR/GBP　0.8740

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
 

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