米予算教書にネガティブな反応を見せなかったことが買い材料か=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 日本時間の0時のロンドンフィキシングを通過した辺から為替市場は、ドル買いが強まっており、ドル円はストップを巻き込んで一時111.75付近まで急速に上昇している。この日発表の米住宅指標も弱かったことから特段のドル買い材料は見当たらないが、先ほど米予算教書がトランプ政権から提出されており、その後に米国債利回りの上昇と伴にドルは買い戻しが強まっている。

 予算教書は概ね事前に伝わっていた通りの内容ではあった。インフラ投資や国防費の増大などと同時に財政再建のため、オバマケアの見直しと低所得者向けメディケイドの支出削減などが発表されている。

 ロシア疑惑などでトランプ大統領の政権運営への不安感が高まる中、一部ではネガティブな反応も警戒されたが、米株がしっかりとプラス圏を維持するなど、ネガティブな反応を示していないことに安心感が広がったのかもしれない。

 目先の上値レジスタンスとしては、5月11日からの下げのフィボナッチ38.2%戻しの水準が111.80付近、そして、112円台に入ると前半に21日線が控えている。

USD/JPY 111.70

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美 

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