トランプ騒動に対する市場のリスク回避的な雰囲気が落ち着いており、為替市場ではそれが欧州通貨買いにつながっている。ユーロは対ドルで上昇が続いており、1.12台寸前まで上昇。仏大統領選でマクロン氏が勝利して以降、欧州の政治リスクへの不透明感が後退している。ドイツでも秋の総選挙に向けてメルケル首相が優勢となっているようだ。 そのような中、ECBの出口戦略への期待がユーロを押し上げているようだ。ただ、さすがに急ピッチの上昇に過熱感も出ており、過熱感を示すテクニカル指標であるRSIは買われ過ぎの70の水準を上回ってきている中、1.12台には慎重なようだ。 ECBの出口戦略への期待が高まる中、量的緩和の拡大ペース縮小により、市場が混乱する「テーパー・タントラム」の可能性を指摘する声も出ている。2013年にFRBが量的緩和の拡大ペース縮小を始めた際には米10年債利回りは一時3%まで上昇していた。これと同様の現象が欧州債で発生した場合、利回り格差からユーロは買い圧力が強まる可能性がある。 EUR/USD 1.1186 EUR/JPY 124.71 EUR/GBP 0.8592 みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
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