ユーロの見直し買いが続く 独地方選でメルケル首相が勝利=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 きょうの為替市場はユーロの見直し買いが続いている。ユーロドルは1.09台後半まで上昇しており、ユーロ円も124円台後半に上昇している。

 先週の米経済指標や原油買戻しによる資源国通貨の上昇で、ドル高の動きが一服しており、その矛先がユーロに向かっているようだ。投機筋の買戻しも顕著に見られるようで、先週末に米商品先物取引協会(CFTC)が公表したIMM投機筋の建玉報告によると、ユーロのネットポジションは買い越しに転じている。一旦売り買いどちらかにネットポジションが変化するとしばらく続く傾向にはある。

 ECBの出口戦略への期待が高まっていることや、仏大統領選でマクロン氏が勝利したことで、政治リスクも一服しているようだ。また、秋にはドイツの総選挙が実施されるが、日曜日に実施されたドイツのノルトライン・ウェストファーレン州議会選挙で、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)が予想外の大差で勝利したこともユーロ買いをサポートしている模様。秋の総選挙で4選を目指すメルケル首相に弾みをつけた格好となった。

 ユーロドルの目先のターゲットは何といっても心理的節目の1.10台回復だが、その付近の売りも圧く控えている模様。

 昨年5月高値から今年1月安値のフィボナッチ50%戻しの水準が現在の1.09台後半にあり、1.10台を回復できれば、61.8%戻しの1.11台前半も視野に入る展開ではある。

EUR/USD 1.0979 EUR/JPY 124.67 EUR/GBP 0.8502

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
 

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。