【これからの見通し】ユーロ相場の上昇に出遅れ感、ドラギECB総裁の発言に注目 仏大統領選でマクロン氏が勝利を収めたことをきっかけに市場は世界的にリスク選好ムードが広がっている。米株や欧州株が高値を更新、日経平均は2万円の大台に接近。為替相場では、ドル円とクロス円が平行して上昇。そのなかでは、ユーロの上昇力が鈍いのが気になるポイント。ユーロドルは1.10台に節目をつけたあとは1.08台まで押し戻されている。ユーロ円は高値を更新してきているものの、足元では124円台半ばが重くなっており、ポンド円の上昇力には見劣りしている。 ユーロ買いの動きが鈍い背景のひとつには、市場の期待にもかかわらずECBの出口戦略への道筋がなかなか明示されてこないことがありそうだ。直近のECB理事会後の会見で、ドラギECB総裁は出口戦略やフォワードガイダンス変更の議論は無かったと発言した。そして、きょうは当のドラギECB総裁がオランダ議会で証言を行う。これまでの慎重姿勢に変化の兆候がみられるのか、市場は関心を持ってみているようだ。 その他の材料は多岐にわたっている。経済指標では、米MBA住宅ローン申請指数(5日までの週)、米輸入物価指数(4月)、NZ中銀政策金利などが発表される。NZドルは中銀声明に敏感に反応することが多く注意したい。ウィーラーNZ中銀総裁の記者会見は明朝7時から。 米国ではローゼングレン・ボストン連銀総裁の講演が予定されている。米10年債入札(230億ドル)や米週間原油在庫統計発表が予定されている。 みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
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