株価指数先物【寄り前コメント】NT倍率低下を意識、TOPIX先物に比重をおいたトレードへ

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪9月限ナイトセッション
日経225 22880 -70 (-0.30%)
TOPIX 1586.5 -4.0 (-0.25%)
CME先物 22890 -60
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 15日の米国市場は、 NYダウ、S&P500、ナスダックの主要株価指数が上昇。モデルナの新型コロナウイルスワクチンの初期段階の安全性試験で、患者全員が抗体を獲得したと伝わったことが材料視された。S&P業種別指数では自動車・同部品、消費者サービス、運輸、銀行が買われる一方で、半導体株は高安まちまちの展開に。

 シカゴ先物清算値は大阪比60円安の2万2890円だった。日経225先物ナイトセッションは2万2910円と日中比40円安で始まり、米国市場開始前には2万3010円と節目の2万3000円を回復する場面もみられた。米国市場開始後は売り買いが交錯しており、2万2900円を中心としたもみ合いが続き、2万2880円で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢の展開で始まろう。モデルナのワクチン試験で抗体を獲得したとの報道による上昇は想定内であり、グローベックスのNYダウ先物の300ドル高を織り込んでいたこと、一時2万3000円台に乗せたこともあり、利食いが出やすいところでもある。なお、英オックスフォード大学が開発中のワクチンの臨床試験で、好結果が近く報告されるもようと伝わっている。ワクチン開発への期待感が下支えになりそうだ。

 米国ではハイテクセクターの弱さが目立つ一方で、航空株やクルーズ船株の見直しが強まっており、この流れからはバリュー株への物色波及が意識される。また、テスラの動向については、来週の決算を受けたS&P組み入れを見極める必要がありそうだが、資金流出も意識されやすく、グロース株への利益確定に向かわせよう。

 物色対象のシフトはいまだ見極めが必要だが、足元でNT倍率の低下も意識されてきており、日経225先物売り、TOPIX先物買いによるスプレッド取引など、TOPIX先物に比重をおいたトレードが有効になりそうだ。

株探ニュース

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