株価指数先物【寄り前コメント】短期のショート筋はいったんクローズを迫られる可能性

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 23190 +210 (+0.91%)
TOPIX先物 1625.0 +19.5 (+1.21%)
シカゴ先物 23175 +195
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 2日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックが下落。トランプ大統領が新型コロナウイルスに感染したことによる政局不安に加えて、9月の雇用統計が予想を下回ったことが嫌気された。しかし、追加経済対策案を巡る協議の行方に関心が集まり、合意は近いとの見方などから下げ幅を縮めている。

 シカゴ先物清算値(12月限)は大阪比195円高の2万3175円だった。日経225先物ナイトセッションは日中比100円高の2万3080円で始まり、米国市場の取引開始前に2万2990円を付けたが、取引開始後には2万3190円まで上げ幅を広げている。その後は2万3150円から2万3190円の狭いレンジ内での保ち合いが続いており、ナイトセッションでの高値で取引を終えている。

 シカゴ先物にサヤ寄せして、やや買い先行で始まることになりそうだ。トランプ大統領が新型コロナウイルスで陽性判定との報道を受けて、先週末の日経225先物は一時2万2940円まで売り込まれる場面があったが、ナイトセッションでの切り返しにより、2万3000円処が引き続き下値支持線として意識されやすく2万3000円から2万3500円でのレンジ推移は継続。

 トランプ大統領はここ数日が正念場とツイッターに投稿しているほか、担当医師の一人が早ければ5日に退院する可能性があると述べたとの報道も伝わっている。一方で実際の病状は深刻との報道もあるなか、引き続き関連するニュースは注視する必要があり、グローベックスの米株先物への反応を睨みながらの展開になりそうだ。

 ただ、短期のショート筋にとってはいったんクローズを迫られる可能性があるため、目先的にはリバウンド基調が強まる可能性がある。そのため、まずはシカゴ先物にサヤ寄せする格好から権利行使価格の3万3250円を意識。この水準での底堅さが意識されてくるようであれば、2万3375円辺りがターゲットとなりそうだ。

 ただし、一方向にポジションを傾けるのは禁物であり、基本はスプレッド狙いとなろう。そのため、引き続きNTロング(日経225先物買い、TOPIX先物売り)によるスプレッド狙いとし、2万3375円辺りを捉えてくるのを見極めたい。権利行使価格の2万3375円を捉えてくる場面においては、2万3500円とのレンジを想定し、TOPIXのショートを減らすか、やや日経225先物のロング比率を高めるといった形でロングに傾けていきたいところである。

株探ニュース

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