株価指数先物【引け後コメント】買い一巡後はこう着も、TOPIX先物にはCTAによるショートカバーの思惑

配信元:株探
著者:Kabutan
大証12月限
日経225先物 23280 +300 (+1.30%)
TOPIX先物 1635.0 +29.5 (+1.83%)

 日経225先物は前日比300円高(+1.30%)の2万3280円で取引を終了。寄り付きは2万3260円とシカゴ先物清算値(2万3175円)を上回って始まり、寄り付き直後には2万3220円を付ける場面がみられたが、現物の寄り付き直後には2万3360円まで上昇。しかし、買い一巡後はこう着感が強まり、2万3280円から2万3320円辺りでの保ち合いが続き、後場に入っても狭いレンジでの取引が続いた。

 日経225先物は寄り付き後早い段階で先週末の下落部分を吸収し、その後はほぼ横ばいでの推移となった。東証1部の売買代金は辛うじて2兆円を超える薄商いの中をインデックスに絡んだ商いが断続的に入ったとみられる。グローベックスのNYダウ先物は200ドル高程度で推移しており、この流れから週明けの米国市場が堅調推移となるようであれば、センチメント改善につながろう。

 権利行使価格の2万3250円と2万3375円とのレンジ推移であり、下値の堅さは意識されていることもあり、目先的には2万3375円突破を見極めたいところである。米国市場は追加の経済対策の合意が待たれ、これが成就するようだとロビンフッターの動きも活発化しやすく、FANG銘柄などの動向にも影響を与えよう。

 また、先週の大統領候補者によるテレビ討論会後の売り仕掛け、トランプ大統領の新型コロナウイルス感染を受けた急落といった市場の反応を見る限り、投資家の多くはトランプ氏勝利を望んでいるように映る。そのため、報道通りにトランプ大統領が早期退院となるようだと、ポジティブ視されやすいと見ておきたい。

 そのため、NT倍率は先物中心限月で上値抵抗線として意識されている25日移動平均線に抑えられる形状ではあるが、NTロングのポジションを積み増し、リバウンドを意識したスプレッド狙いのスタンスで対応したいところだ。

 手口面では、日経225先物はABNアムロが2250枚、メリルが1600枚程度の売り越しに対して、野村が1500枚、JPモルガンが774枚程度の買い越し。野村の買いはレバETFに絡んだ調整買いとみられる。TOPIX先物ではモルガンSが1400枚、ソジェンが1340枚、ABNアムロが1170枚程度の売り越し。これに対して、クレディスイスが1360枚、バークレイズが950枚程度の買い越しだった。クレディスイスは足元で売り越しが目立っていたが、CTA経由によるショートカバーといったところか。

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