株価指数先物【寄り前コメント】 Cスイスによるショートカバー継続を見極め

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 27770 +30 (+0.10%)
TOPIX先物 1939.0 +3.5 (+0.18%)
シカゴ先物 27765 +25
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 24日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。米当局が23日にファイザーの新型コロナワクチンを正式承認したことが引き続き材料視されており、ワクチン普及に伴う経済再開が進むとの期待感から、景気敏感株を中心に買われた。ただし、ワイオミング州で開かれるジャクソンホール会議を週末に控え、積極的に上値を追う動きは限られていた。S&P500業種別指数はエネルギー、消費者サービス、銀行が上昇する一方で、医薬品・バイオテクノロジー、食品・生活必需品小売、食品・飲料・タバコが下落。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比25円高の2万7765円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比70円高の2万7810円で始まり、2万7840円まで上昇幅を広げた。その後は利食い優勢の動きから2万7680円と下落に転じる場面も見られたが、米国市場の取引開始後は緩やかなリバウンドを続けており、2万7770円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや買い先行で始まることになるだろうが、前日までの上昇で25日移動平均線(2万7642円水準)を突破しており、いったんは戻り一巡感が意識されやすいだろう。

 手口面では連日でクレディスイスによるショートカバーと見られる売買が影響を与えており、引き続きクレディスイスの動向に投資家の関心が集まることになる。CTA(商品投資顧問)経由の売買と見られていることもあり、NY原油先物相場の上昇を受けて、ショートカバーのトレードが継続するとの見方につながりそうだ。

 一方で、日経225先物は直近戻り高値水準に接近してきており、新たにショートポジションを積み上げてくる可能性がある。節目の2万8000円接近では利益確定の動きも出やすく、強弱感が対立しやすい。また、東証1部の売買高は連日で10億株を下回る薄商いの需給状況であり、より一層クレディスイスの売買に振らされやすいことは意識しておきたい。

 なお、NT倍率は先物中心限月で14.33倍とやや低下した。上値抵抗線として機能している25日線は14.37倍水準で推移しており、同線に上値を抑えられている状況が続くようだと、スプレッド狙いの売買は手掛けづらい。なお、VIX指数は17.22に上昇したが、25日、75日線を下回っているため、リスク選好に向かわせよう。

株探ニュース

このニュースの著者

Kabutan

有望株(銘柄)の発掘・選択をサポートするサイトです。株価 ニュース 決算 テーマや企業情報などが満載。 株価変動要因となる情報や株式の売買タイミングに役立つ情報、迅速な投資判断ができる仕組みを提供します。