ドイツ10年債利回りのプラス復活はかなりの時間との指摘も=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 先ほどから為替市場はドル買いが強まっており、ユーロドルは1.15ドル台半ばまで一時下落している。米株に売りが強まっており、ダウ平均の下げ幅が400ドルを超える中で、リスク回避のドル買いが出ているようだ。ユーロドルは昨年7月以来の低水準に下落し、21日線を下放れる動きが加速している。

 この日発表の9月のドイツ消費者物価指数(CPI)速報値は前年比4.1%と約30年ぶりの高水準の伸びを示し、インフレが加速していた。ただ、ECBは慎重姿勢を堅持するとの見方は根強く、FRBや英中銀との金融政策の格差拡大が見込まれており、ユーロに弱気な見方が多い。

 市場からは、ドイツ10年債利回りのプラス圏復活は、かなりの時間がかかるとの指摘も出ている。2つのシナリオを基にした推計で、1つ目はECBが25年まで利上げを待つというハト派シナリオと、2つ目はインフレ上昇によりECBが早期利上げを実施し、23年に利上げ開始、25年末までにマイナス金利を0%まで戻すというタカ派シナリオ。その2つのシナリオに各々55対45のウェートをかけた推計で、今年末のドイツ10年債利回りは-0.20%、23年末でプラスを回復し、0.05%付近を見込んでいるという。 

ドイツ調和消費者物価指数・速報値(9月)21:00 
結果 0.3%
予想 0.2% 前回 0.1%(前月比)
結果 4.1%
予想 4.0% 前回 3.4%(前年比)

EUR/USD 1.1573 EUR/JPY 129.01 EUR/GBP 0.8595

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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